不安そうにも見える、チンパンジーの子ども。額にあてられた紙にはフランス語で、「バナナ」と書かれています。映像に映っているのは、コンゴ民主共和国の動物保護施設からさらわれたチンパンジー。誘拐犯から、映像とともに「身代金を支払わなければ危害を加える」と脅すメッセージが送られてきました。
前代未聞のチンパンジー誘拐事件は、なぜ起きたのでしょうか。

チンパンジー3匹誘拐し身代金要求 不安げな表情も…

アフリカ中部・コンゴ民主共和国の動物保護施設から誘拐された、3匹のチンパンジー。
事件が起きたのは9月9日午前3時ごろ。何者かが施設に侵入し、チンパンジー3匹を連れ去りました。その後、誘拐犯から、チンパンジーの生存を示す映像が送られてきました。

家具が散乱する中、走り回る小さなチンパンジー
家具が散乱する中、走り回る小さなチンパンジー
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両腕を頭上で縛られ、不安そうにも見える
両腕を頭上で縛られ、不安そうにも見える

映像には、家具などが散乱する中を走り回る2匹の小さなチンパンジーと、両腕を頭上で縛られ、立ち尽くすチンパンジーの姿が映し出されていました。

額の紙にはフランス語で「バナナ」
額の紙にはフランス語で「バナナ」

さらに、フランス語で「バナナ」と書かれた紙を額にあてられたまま、悲しげにじっと見つめるチンパンジー。

奥には、寝ているのでしょうか、動かないチンパンジーの姿も。

映像のほかにも誘拐犯は、数千万円の身代金を要求し、支払わなければ危害を加えると脅してきたのです。

誘拐されたのは、5歳のメス・モンガと、2歳のオス・フセイン、そして、保護施設に来てわずか数週間だったという2歳のオス・セザールの3匹。

チンパンジーは「寄付金を集めやすい」

密猟から動物たちを保護する施設の創設者、フランク・シャントロー氏は…

保護施設創設者 フランク・シャントロー氏:
チンパンジーたちが恐怖におびえているのがはっきりわかる。チンパンジーたちに第2のチャンスを与えたのに、また新たな恐怖にさらされている

また、野生動物に関する犯罪を捜査しているコンゴ民主共和国・保護区局長は「動物を誘拐して身代金を要求する事件は世界で初めて聞いた」といいます。
アジア動物医療研究センター・パンク町田センター長は、チンパンジーが狙われる理由について…

アジア動物医療研究センター パンク町田 センター長:
チンパンジーっていうのは世界的に見ても寄付金とかを集めやすい動物なのです。ですから、それだけにお金を引っ張り出すことができるんじゃないかと考えたのではでしょうか

被害にあった保護団体とコンゴ当局は「さらなる犯行を誘発する危険性がある」として身代金の支払いに応じない方針を示しています。

連れ去られてから3週間を迎えますが、無事に戻ってくるのかはわかりません。

(めざまし8「#NewsTag」9月29日放送)