千葉県富津市の富津岬から北に200メートルほど進んだ海上で、8月14日2台の水上バイクが衝突する事故が発生。
めざまし8が独自に入手した映像には、衝突の瞬間とその前後の様子が映し出されていました。

見晴らしのいい海でなぜ?衝突までの一部始終

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遊具を引っ張り、大きな音を立てて疾走する水上バイク。

豪快に水しぶきをあげながら、右に曲がった次の瞬間、左からきた別の水上バイクと衝突。
周囲に鈍い音が響きました。

左から来た水上バイクは大きく吹き飛びます。

現場は、水上バイクの走行が認められている、見晴らしの良い海上。
なぜ事故は起きたのでしょうか?

事故当時の様子から見えてくる「海」の危険

木更津海上保安署によると、知人や家族20人ほどで集まり、水上バイクで遊んでいた際、遊具をえい航していた水上バイクが、ロープが切れたため、ロープを手でたぐり寄せていたといいます。

それに気づいたもう一台の水上バイクが、手伝いをするため近づいたところ、横から衝突する形に。

この衝突で、吹き飛ばされた男性は、軽い脳震盪を起こしたものの、命に別状はないということです。

この事故に対し、交通事故鑑定人の中島博史氏は…

交通事故鑑定人・中島博史氏:
水の上の乗り物なので、地上のバイクとかと違って、急制動や急旋回はできないので、先を見越す・予測するという能力は、より必要なんですけれども、ちょっと注意不足で運転しているように見えました。

改めて事故直前の映像を見返すと、遊具を付けた方の水上バイクの操船者は、後方につないだ遊具の方に顔を向けているのが確認できます。

交通事故鑑定人・中島博史氏:
やっぱり前方も含めて、周囲のほかの車両の動きに注意を十分払っていなかったというのが大きいと思います。海上は自由に動けるのは動けるわけですけれども、だから余計に相手の動きを推測して。好きなように進んでいいとかという意識で運航すると、衝突事故というのは減らないと思います。

水上バイクのレンタルなどを行う業者も、海上での運転は「相手が避けるだろう」という心理になりがちだと、海での意識の“あやうさ”を指摘します。

危険な運転で書類送検 明石市の海水浴場の今

水上バイクの安全をめぐっては、新たな動きも出てきています。
2021年7月、兵庫県明石市の海水浴場で、危険な運転をしたとして、男性が殺人未遂などの疑いで書類送検されました。

神戸地方検察庁は2022年7月15日、殺人未遂の罪については、不起訴処分とし、条例違反の罪で罰則金20万円の略式命令を出しました。

水上バイクの危険運転から1年。今、明石市の海水浴場はどうなっているのか。
めざまし8が取材すると、水上バイクに対する注意の看板や、黄色いブイを設置するなど、水上バイクの侵入を防ぎ、海水浴客が安心して遊べるための対応が施されていました。

明石市では、2022年の3月30日から「水上バイク条例」を施行。

条例の内容は、市内4カ所の海岸に「遊泳者安全区域」をつくり、そこに二重のブイを設置することで、水上バイクが入ることを防ぐというものです。

さらに、遊泳者安全区域への乗り入れや、遊泳者安全区域での危険行為を行った場合、「6カ月以下の懲役または50万円以下の罰金」となり、罰則に「懲役刑」が盛り込まれました。

市町村が「懲役刑」を条例に盛り込むのは全国初めてのことで、明石市の本気がうかがえる内容になっています。

(めざまし8 8月17日放送)