新型コロナの水際対策などで制限されていた外国人観光客の受け入れが6月から始まりました。
ウィズコロナ時代の観光資源が注目されるなか、高岡市では、寺をテーマにした旅行商品が新たに3月から売り出されています。
欧米の観光客の取り込みも期待されている旅行商品の狙いを取材しました。

禅宗の一派、臨済宗の本山として700年の歴史を誇る高岡市の國泰寺。
先月22日、アフターコロナを見据え、海外客を誘致しようという県の事業で、世界的なクルーズ客船の運航会社の役員が見学に訪れました。

*國泰寺 坂本昌志副司「心を整えて、改めて自分の心をみる。自分の心をみてもらうと、本来全部自分が答えを持っている」

観光資源の一つとして寺で体験したのは、「座禅」。
欧米では座禅などで、静かに心を落ち着かせることを「マインドフルネス」と呼び、ブームとなっています。
クルーズ客船の運航会社の役員たちは、観光資源として國泰寺を評価しました。

*ダイヤモンド・プリンセスを運航するカーニバル・ジャパン 堀川悟社長「まさに禅というのは欧米で浸透しているので、喜ばれると思う。やっぱり本物を体験する。これを彼らが求めてきている。そういったものに触れるというのは、非常に感銘を受ける体験ができたということで、喜んで帰られると思う」

こうした座禅やヨガなどを高岡の寺で行う旅行商品が、今年の3月から売り出されています。
手掛けるのは、県西部のおよそ80の民間企業や団体が参加して3年前に設立された「県西部観光社 水と匠」。
観光を通して地域の活性化を促そうと、観光庁が支援する「観光地域づくり法人」で、今年から本格的に旅行商品を売り出しています。

ウィズコロナ時代、他の地域と差別化できる高岡の観光資源として注目したのが、国泰寺や勝興寺、瑞龍寺に代表される「寺」でした。

*県西部観光社水と匠 林口砂里プロデューサー「(高岡には)様々なお寺さんがあって、そういったものが高岡銅器や高岡漆器といった伝統産業にも結びついている。仏教がこの地に入ってきて仏具を作り始めた。そこから産業が生まれ、職人も感謝しながらものづくりを真摯にする。高岡の深くて上質なコンテンツのベースに、お寺さんがあるなと感じたので、そことモノづくりとか、そこと自然であったりとか、そういったものをかけ合わせたり、組み合わせたりすることで、高岡でしか打ち出せないコンテンツができるのではと思った」

一方、修行の寺とされ、これまであまり一般に開放していなかったという国泰寺。
寺での座禅体験などが観光資源とされることについては…。

*國泰寺 坂本昌志副司「私たちにとっては、有難いと思っている。今まで閉鎖的な国泰寺で高岡市の人たちも知らない人が多い中、水と匠が取り上げてくれることで、国泰寺を知ってもらって、仏教というのは何かを考えてもらう一環になればいいかなと思っている」

寺での体験を軸にした旅行商品は、個人客や企業の研修などで人気が出始めていて、コロナで旅行に対する価値観が変わる中、需要は今後さらに伸びると期待を寄せます。

*県西部観光社水と匠 林口砂里プロデューサー「今までの、ザ観光地みたいなところだけではなくて、まだ知られていない密を避けられるようなところで、ゆっくりと上質な体験をしたいという方が国内外に増えている。高岡はそういったところをしっかりと前に打ち出していけば、これから非常に魅力的な観光地になると思う」

旅行商品に座禅を取り入れるアイデア。
海外、特に欧米からの観光客には人気が出そうです。
コロナで旅行への価値観が変わったことで、今後、誘客の可能性を秘めている新たな資源の発掘が、観光客誘致のカギになりそうです。

記事 368 富山テレビ

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