8月4日、都内で発生したゲリラ雷雨。雷の音がこれまで以上の迫力で重く低く響き、「恐怖を覚えた」という声が相次ぎました。なぜこれほどの轟音になったのでしょうか。
元台風の影響で雷雲が大きく発達…轟音に
千葉県茂原市で撮影された、空からまっすぐに落ちる稲光。4日、全国各地で局地的に激しい雨となり、関東でも雷が多く発生しました。
東京都心でも何度も轟いた雷鳴。その音について、こんな声が聞かれました。
30代会社員:
いや、もうすごかったです。職場とか近くでドンドンと。太鼓とか、爆弾とかみたいな。
20代会社員:
なんか割れるようなというか、地響きというか、そういった感じがすごいなって。室内にいてもそれを感じました
これまであまり聞いたことのない、重く低い体に響くような音だと感じた人が多かったのです。何度も響いた大きな雷の音に、SNSでも「東京雷すごくない?めっちゃうるさい!」「雷が凄まじくて、本当に怖い!」「東京すごい雷。爆音!爆発したかと思った」という声が。

都心の雷は一時的なものではなく、4日の午前中から夕方にかけ、長い時間にわたり発生。
雷に伴って激しい雨も降りました。街中には突然の雨のせいか、土砂降りの中、ぬれながら自転車をこぐ人の姿も…。

そして、午後4時すぎには東京23区西部に「大雨警報」が発表され、午後5時すぎには「洪水警報」が出されました。その中で発生した相次ぐ雷。なぜ雷の音が、これまでよりも重く低い体に響くような音だと感じた人が多かったのでしょうか。
天達武史気象防災キャスター:
今回は、雷雲がいつもよりもかなり大きかったのです。雷雲は平均的に横に5kmくらい、縦に7kmくらいなのですが、今回は縦に10km以上まで発達していて、横幅もかなり大きいものでした。実は台風の湿った空気が流れ込んでいたので、水蒸気がいつもよりも大量に、北陸もそうなんですが、関東周辺にも前線に向かって流れ込んでいました。そのため、雲の元が4日は非常に多かったのです。それで発達した雷雲ができました。
そして、雷の音は近くにいると「バリバリバリ」というような高音に聞こえます。雷から5kmほど離れると高音は届かなくなりますが、4日は雷の音も大きかったですから、高音は届かないものの、低音の地響きのような「ゴゴゴゴ」という音が聞こえたと思います。遠いといっても、雷雲の大きさが10km以上ある場合もありますから、鳴った時点で建物に避難すべきです。
(めざまし8 8月5日放送)