「安倍元総理の国葬を中止しなければ、子供を誘拐する」などの犯行予告メールが全国で相次いでいる。一方、安倍元首相の銃撃事件を参考にした殺害予告メールが、兵庫県明石市の市長に届いていたことが分かった。

国葬の中止を求め「子どもを誘拐」の脅迫

銃撃によって命を落とした安倍元首相の国葬を巡り、全国各地の自治体に届いている脅迫メール。

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その内容は…

「9月27日に開催される安倍晋三元総理の国葬を中止しなければ、小・中学校から濃硫酸等を盗み国葬会場の日本武道館に散布する。市内の子どもを誘拐し、誘拐した子どもに高性能な爆弾を仕掛け、公共交通機関や商業施設をはじめとした人が集まりそうな場所に特攻させる」(埼玉・三郷市ホームページより)

国葬の中止を求めるこうした脅迫メールは、関東のすべての県を含む少なくとも全国の12都府県の自治体に届いている。

脅迫メールの多くは、自治体ホームページ上の問い合わせフォームなどを通じて送信されていた。差出人は不明で、メールの文面には異なる部分もあった。中には、「子どもを海外製スタンガンで気絶させた上で誘拐する」といった内容もあったという。
SNS上では、恐怖と反発の声が上がっていた。

千葉県柏市では、子育て世帯にメールで注意が呼びかけられた。

「保護者のみなさまにおかれましても、不審な人物を目撃の際には110番通報にご協力くださいますようお願い申し上げます。」

警察は各自治体からの通報を受け、威力業務妨害などの疑いがあるとみて捜査を始めている。

明石市長に「8月中の辞職」迫った殺害予告

メールを使った卑劣な犯行予告。
兵庫県明石市では、市長に対する殺害予告メールが届いていたことが明らかになった。

7月27日午前、緊急会見を行った明石市の泉 房穂市長(58)。自身への殺害を予告するメールは、7月26日の朝5時台に届いたという。

市が公表したメールの文面。

「こいつが市長やってるとか兵庫の恥だぞ
だから大人しく辞職しろ
さっさと辞職しないとこっちも強硬手段にでる
山上徹也を参考にして自作銃を作った
こいつで頭や胸を何発も撃って殺す
死にたくはないよな?だったらさっさと辞職しろ
そうすれば、こっちは何もしない」

「8月末までに考えを決めてくれ
もし9月になっても辞職しなかったらその時は戦争だ
俺はどっちでもいいぞ?いい返事が返ってくることを願う」

明石市長に8月中の辞職を迫った脅迫メール。応じない場合は、安倍元総理銃撃事件を引き合いに、“自作銃で撃って殺す”と殺害を予告したのだ。

兵庫県明石市・泉 房穂市長:
率直には怖い。私の場合は恐らくかなりはっきり物を言うタイプであり、いわゆるマイナスイメージを持っている方がいるので

“自作銃”に「非常にリアリティーある」

2011年の就任以来、数々の問題発言で物議を醸してきた泉市長。
2017年には、国道の拡張工事をめぐり担当職員に放った暴言「立ち退きさせて来い!お前らできょう火つけて捕まってこい!」が問題になった。

また、2年前には地元の祭りについて口論になった市議会議員に「議員なんて辞めてまえ」などと発言。その都度謝罪してきた。

かつて泉市長は、2002年に自宅前で右翼団体代表の男に刺され死亡した民主党・石井紘基衆議院議員の秘書を務めていた。7月27日の会見で、その石井氏を狙った事件について触れた。

兵庫県明石市・泉 房穂市長:
私の恩師の石井紘基さんが20年前に自宅で刺し殺された経緯もあり、他の人が思う以上に私としては怖さは感じます

さらに、市長はこう話した。

兵庫県明石市・泉 房穂市長:
安倍元総理の事件があってのこの文章なので、そこは本当に大きな意味があって、山上徹也を参考にして自作銃を作ったと非常にリアリティーのあるかたちで、そんな銃が作れてしまうのかって事も含めてすごくそこの怖さは感じますね

市長の辞職を求める殺害予告。政治家の言論を暴力で封じ込めようとするテロ同然の行為だ。

兵庫県明石市・泉 房穂市長:
期限を区切って市長をやめろということを条件に出しながらそれを書いているわけですから、しっかりと警察の対応をお願いしたいし、全面協力したい

明石市民に話を聞くと、「怖いね この間安倍さんのことがあるもんね」「怖いと思いますけど、それでもし引退っていうかしてしまったら(ダメ)市長を守って続けられる体制は周囲が取らないといけない」などと市民にも衝撃が広がっている。

市長が襲撃された事件としては、2007年長崎市の伊藤一長市長が、選挙事務所前で暴力団の男に撃たれ死亡。当時、特別な警備はついていなかったという。

明石市の泉市長にも、これまで特別な警備はついていないという。
泉市長は7月27日、自身のツイッターを更新。

「脅されたからといって、辞職するわけにはいかない。もっとも、名指しされた者としては、心中を穏やかではない。
しばし言動には慎重を期す予定。ご理解のほど。」

市長は辞職しない考えを示すと共に、発言に慎重を期すことに理解を求めた。

警察はしっかり判断 市も万全な対策を

加藤綾子キャスター:
安倍元総理の事件直後ですし、泉市長のはっきり物を言う分、反発を招くこともあると思いますが、脅迫などこうしたことはあってはならないと思います。
何か起きてからでは遅いので、今どういう対応が必要なのでしょうか?

住田裕子弁護士:
今のところは、警察はしっかり判断して、市も民間のボディーガードとか万全にやっていただかないと社会不安です。
このような模倣犯を生むと社会不安をますます呼ぶことになりますよね

加藤綾子キャスター:
これが単なる脅しなのか、山上容疑者のように実際に行動に出るのかはわからないので、この人物についても慎重に調べてほしいです

住田裕子弁護士:
こういう事件については、連続することがあるので、周囲の方々がこの人に対してつながりを持って、社会に対する不満をこういう形で出さないように、テロ封じ込めのためにいろんな形でネットワークを張っていただきたいなと思います


(「イット!」7月27日放送より)

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