防衛省の島田和久防衛事務次官が1日、退任した。島田氏は離任式であいさつし、「強い国家意思を具体的な形で世界に示す必要がある」と述べ、防衛力強化の必要性を訴えた。

島田氏は、安倍元首相の秘書官を6年半以上務め、2020年に防衛事務次官に就任して以降、防衛費の増額に向けて陣頭指揮を執ってきた。

政府は、今年中に外交・安全保障の指針となる三文書を改定する方針で、関係者によると、岸防衛相が島田氏の留任を求めたが、官邸サイドの意向で交代となったという。

島田氏は離任式で、「防衛力を抜本的に強化する。5年以内に行う。裏付けとなる防衛費の相当な増額を確保する。このような国家の意思が明確に示されたのは、戦後初めてのことではないか」と述べた。

そして、「我が国は、強い国家意思を具体的な形で世界に示す必要がある」として、防衛力強化の必要性を強調した。

さらに、「自らの努力ではない誰かの努力で生み出された平和を、所与の前提とすることはできない」、「勝てる防衛力を構築をしていく必要がある。誤解を恐れずに言えば、専守防衛に引き分けはない」と述べた。

また、「一国だけでは自国の安全を守ることはできない時代になった。国々の連帯こそが平和を維持する唯一の道だ」と述べ、日米同盟をはじめ、同士国との安全保障面での連携を訴えた。

その一方で、「ウクライナ戦争の現実を見ると、世界は自ら助くる者を助く」と述べ、日本の防衛力の整備が前提であることを指摘した。

島田氏は今後、防衛大臣政策参与兼顧問として、「三文書」の改定や、敵の基地などを攻撃する「反撃能力」の保有をめぐる議論などに関わるとみられる。

記事 1174 政治部

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