総合不動産管理業を展開する株式会社穴吹ハウジングサービスは、30戸以下の小規模マンションに特化した新たな管理サービス「SMUSIA(スムシア)」の提供を2022年7月1日より開始します。


続くマンション管理費(管理委託料)の値上げにマンション管理会社の撤退や事業譲渡など、近年マンション管理を取り巻く状況は新しい局面を迎えています。特に、戸数が少なく、管理会社にとって売り上げにつながりづらい小規模マンションは、改革の必要性に迫られています。そんな背景を踏まえ、「小規模マンションに住む人が、しあわせに住めるサービスを提供する」という想いを込めた「SMUSIA」が誕生しました。




「SMUSIA」は、アナログ、かつオーダーメイドスタイルが浸透している従来のマンション管理を一新、「IT」「シェアリング」「パッケージ化」を採用した新形態のマンション管理サービスです。効率化とコスト減により、マンション管理費の20%削減を目指しています。


同事業の立ち上げメンバーのひとりである、あなぶきハウジングサービス 東日本支社 取締役支社長の松井 久弥が、「SMUSIA」の狙いや新規性をお伝えします。


マンション管理難民が続々…急変する業界環境

ーーそもそも「マンション管理」とは、どんな業務を指すのでしょうか?

分譲マンション向けの管理サービスで、修繕積立金、及び管理費を集金して、そのお金を使って建物の維持管理や所有者で作る団体(管理組合)の運営をすることが主な業務です。その内容は多岐にわたり、管理員の採用や指導、修繕工事の手配や管理、エレベーター等の設備点検、電気・ガス・水道代等の支払い、マンション内や周辺の掃除、住人の方から寄せられる声への対応、理事会や総会の開催など、マンションを安心・安全に維持するために必要な多くのことが含まれます。


分譲マンションのうち、約95%は弊社のような管理会社が管理を担当し、残りの約5%はマンションの所有者自身が管理しています。弊社では、社員1人につき大小併せて10〜15棟の管理を担当しています。



ーー近年、マンション管理を取り巻く環境が急変しているそうですね。

ここ4〜5年で、マンションの修繕積立金と管理費(管理委託料)は値上がり傾向にあります。労働力不足、最低賃金アップ等による人件費の高騰、点検や修繕工事のコスト増などさまざまな要因が重なり、これまでの水準を維持するのが困難なためです。


とはいえ、スムーズに値上げが実現するわけではなく、値上げを要求しても住民と折り合いがつかず、結果的に「採算が取れないから」と管理会社が管理を拒否したり、事業自体を撤退したり、といったことが多く起こっています。


特に、大規模マンションと比較して売上額が小さい小規模マンションは、真っ先に大幅な値上げや契約終了になりやすく、多大な影響を受けています。管理会社が見つけられないケースも少なくなく、「マンション管理難民」という言葉がメディアで取り上げられているほどです。


ーーこういった環境変化を踏まえ、ソリューションとなる新規事業に取り組んだと。


「SMUSIA」が生まれたキッカケは、あなぶきグループが2年に1度行っている新規ビジネスコンテストでした。「SMUSIA」のベースのアイディアをコンテストで発表したところ、参加した約200チームの上位10チームに入りました。困っている潜在顧客がいることは明らかでしたし、地域特性や地域とのネットワークを生かした新しいビジネスプランでもある。次のマンション管理スタイルに繋がる可能性が評価されたようです。


その後、経営会議での検討、社内でのアンケート実施、市場調査などを経て、正式に事業として決定したのが2021年10月。公募を通してメンバーを集め、「小規模マンション管理支援事業部」として動き出したのが2022年1月でした。


アイディアをベースにしながらロードマップを作り、検討期間も含め、約1年かけてリリースまでたどり着くことができました。



“当たり前”をくつがえす新サービス「SMUSIA」とは

ーー新サービス「SMUSIA」の特徴を教えてください。

「SMUSIA」は、30戸以下の小規模マンションに特化した新たな管理サービスです。ポイントとなるのは、「アプリによる管理サービスの提供」「業務のシェアリング」「標準管理プラン」の3点で、従来のマンション管理とは概念が大きく異なります。



まず、エレベーターの点検などマンションに関連するお知らせは、すべて専用のアプリ内で配信します。通常、お知らせは各部屋にチラシをポスティングしたり、マンション内の掲示板に張り出したりしますが、それらをアプリに集約します。マンションの役員が参加する理事会の議事録もアプリ内にアップロードし、個別の連絡や相談もアプリから受け付けます。




管理員のあり方も変更し、1人の管理員が複数のマンションを受け持ち、管理や清掃業務を行います。日常的だった清掃業務は週3日、1回2時間と頻度や時間が減りますが、清潔感は保てる程度だと考えています。立地的に近い複数のマンションを担当すれば、効率的に作業ができ、管理員の人件費を抑えることができます。




そして、従来オーダーメイドだった管理内容を一律にします。例えば、マンションの役員数名が定期的に集まる理事会は年2回として、Zoomによるオンラインで開催します。日常の清掃業務に加えて、定期清掃も年2回に簡略化します。設備点検については、点検の頻度や内容は変わりませんが、検査コストを抑えるために平日に実施します。これまで、部屋への立ち入りが求められる点検は土日に実施するのが一般的でした。


サービスの提供範囲は、現状、一都三県(東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県)に限っていますが、いずれは全国の都市圏に広げる予定です。


ーー管理業務を大幅に効率化したうえで、利用者にはそれほど負担がかからないよう配慮している、ということでしょうか?

そうですね。以前のようにオーダーメイドでいたれりつくせりとはいきませんが、それでも顧客が困ることがないようなサービスクオリティだと考えています。効率化・コスト削減を重視することで、従来のマンション管理費を20%削減するのが目標です。小規模マンションの相場は15,000円といわれているので、12,000円に下がるイメージです。


ーー手厚い管理より、管理費の減額を望む住民は多いかもしれませんね。

年々管理費(管理委託料)が上がっている現状を踏まえれば、マンション所有者や管理組合の方々は「管理費を抑えたい」というのが本音かと思います。そもそもマンション管理費の内訳や業務内容を明確に把握できている人は、ほとんどいませんよね。管理費がブラックボックス化している可能性があるので、管理内訳をできる限りオープンにして、納得感をもって利用いただければと考えています。




将来的には「設備のシェアリング」も視野に

ーーテクノロジーの導入やシェアリングの活用などによって多くのメリットが生まれる一方で、課題だと感じていることはありますか?

「入居者の方に理解を得られるかどうか」が最大の課題だととらえています。特に、ITが苦手な傾向がある高齢者に受け入れてもらえるかは切実です。必ず100%の住民にアプリをダウンロードしてもらわなければ意味がありませんし。


ただ、最初のアプリ導入は難関ではありますが、ITが得意でない方にも親しみを持って使っていただけるような動線は考えています。動画や紙でのお知らせに加え、必要に応じて直接のレクチャーも行いながら、スムーズな導入を目指します。


現状はちょうどアプリのデモが完成したところなので、高齢者でも読める文字の大きさか、直感的に理解ができるか、操作が難しくないかといった検証を社内で行っています。


ーー現状、契約にいたっているマンションはあるのでしょうか?

実は正式リリース前の段階で4棟の契約が決まるなど、リリース前から多数のお引き合いをいただいている状態です。もっとも早いところで8月1日から管理業務がスタートします。元々、小規模マンションの管理業務に関する問い合わせは多くありましたので、問い合わせをいただいた際に「SMUSIA」についてご紹介したところ、契約にいたりました。


今回、弊社が請け負うことになったマンションの中には、管理会社が撤退してしまい、代わりを見つけられずに住民が自主管理をしていたケースがありました。「非常に困っていたので引き受けてもらえてよかった」という切実なお声が寄せられています。


この4棟は、それぞれが近い位置にあるわけではないのですが、弊社が元々管理していたマンションにはほど近いんです。加えて、契約にいたったマンションの近隣にも営業をかけていきます。1つのマンションをハブにして、その地域で契約を増やしていくのがシェアの醍醐味かなと思っています。


ーー現場業務をスタートした後、必要に応じてサービス内容をブラッシュアップしていくイメージですか?


現在も随時改善に取り組んでいますが、フィードバックをいただきながら、どんどん変えていくつもりです。アプリの利用も、管理員のシェアリングも、Zoom限定での理事会も初めての試みであり、やってみないとわからない点ばかりです。


将来的には、管理員だけでなくマンションの設備もシェアリングしたいと考えています。例えば、Aマンションは駐車場が余っているけれど、隣のBマンションは駐車場が不足している、といった状況は十分にありえます。そんなとき、2つのマンションで駐車場をシェアできれば効率がいいですよね。プライバシーやセキュリティの課題はありますが、今後は取り組んでいくつもりです。



目標は1,000棟!困った人々の「駆け込み寺」に

ーー今後、マンション管理業界は、どんな変化が起こると予想していますか?

現状は業界全体の明るい未来予想図が見えているとは言えず、しばらくは小規模マンションを中心に「マンション管理難民」が増えるだろうと予測しています。そんななか、「SMUSIA」が困った人々の「駆け込み寺」となり、結果的に小規模マンションの格差をなくしていければいいなと。


競合他社が積極的に取りに行く市場ではないけれど、顧客は非常に困っている。このミスマッチを埋めることで大きな売り上げにつなげるのは難しいかもしれませんが、いつか誰かがやらなければいけないことです。


私たちが先駆者としてその役割を担うことで、弊社にとっても、業界全体にとっても、いずれ大きなメリットになるという希望を持っています。


ーー「SMUSIA」における展望を聞かせてください。

思いきったゴールではありますが、5年以内に1000棟を目指します。通常、マンション管理においては「戸数」を指標にするのですが、「SMUSIA」においては棟数を追いかけたいと思っています。


事業拡大にあわせて、チームメンバーの増員も予定しています。現在は、社内スタートアップといった感じで、4人でマンション管理も、営業も、PRもなんでもやっている状態です。社内の知名度もまだ低いので、社内における「SMUSIA」の認知拡大も同時に注力していきます。


「困っているから手を貸してほしい」と頼っていただける存在になり、一日も早く事業を起動に乗せていきたい。まずは、最高のスタートダッシュを切れるよう、メンバーで一致団結して取り組んでいきます。





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