麻薬取締法違反などの罪に問われた人気ユーチューバーの西川雄大被告(22)の判決公判が、午前11時から開かれた。東京地裁は、西川被告に対して、懲役2年6カ月・執行猶予4年、コカイン4袋と大麻19本の没収を言い渡した。西川被告は、「ねこくん!」として活動するゲーム実況者。登録者数は100万人近くにのぼるとされる。

西川被告は、今年3月、東京・新宿区歌舞伎町で、コカインおよそ1.2グラムを所持した麻薬取締法違反と、その事件で警察署に出頭した際、所持品の中から、およそ10グラムの大麻が見つかるなどした大麻取締法違反の罪に問われている。

今月10日の初公判で、起訴内容を認めた西川被告。被告人質問では、19歳から大麻を使い始めたと明かしたほか、動機については「生活環境から昼夜逆転してしまったりストレスが原因だと思う」と述べた。

また、最後の意見陳述では、「この場を借りて迷惑をかけた方に謝りたい」などと謝罪した。一方、検察側は「約100万人近いチャンネル登録者数を誇り、一般に与える影響は決して少なくなく、若者などが薬物に手を出すきっかけを作る可能性すらある」と指摘して懲役2年6カ月を求刑していた。

きょうの判決で東京地裁は、2種類の違法薬物を所持していた点について「違法薬物に対する強い親和性の表れで、相応の非難を免れない」と指摘。一方で、事実関係を認め、反省している上、出廷した父親による更生への協力が見込まれることなどを考慮して、量刑を判断したと述べた。

判決文の読み上げ後、裁判官から「もう罪を犯さないと心にとめて、生活してほしいと思います」と語りかけられると、西川被告は、小さくうなずき、傍聴席に向かって、深く一礼した。

社会部
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