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愛知県警が自動車盗グループ10人を一斉に検挙した。グループの指示役の男は以前、取材に対して自動車盗から「足を洗った」と話していた。独自取材で明らかになった犯行の実態とは…。

盗んだ車は解体し海外へ輸出か 2県にまたがる組織的犯行

大森美樹容疑者(2021年1月):
誘われて一緒にやったり。まぁ「見張りやってくれ」って言われてやったりとか、「一緒に車探してくれ」とか

2021年1月、自動車盗グループの取材をしていた記者のインタビューに答える男。

Q. 車を探すというのは、盗む車をということ?

大森美樹容疑者(2021年1月):
そうっすね。(自動車盗は)したことありますけど、今は真面目にやっていますね

この時、男は過去に車を盗んだことがあると話したが、「今は足を洗った」と語っていた。しかし、インタビューから1年半が経った2022年6月…。

リポート:
午前8時50分です。大森容疑者を乗せた車が出てきました。カメラに向かって手を振りました

男は、豊田市の職業不詳・大森美樹容疑者(50)。「足を洗った」と語った1年後の2022年1月に愛知県内で車を盗んだとして、6月5日に逮捕された。

この事件を巡る逮捕者は、大森容疑者に留まらなかった。愛知県警などは7日までに自動車盗グループのメンバーを一斉に検挙。

大森容疑者のほか、三重県松阪市の職業不詳・平野善行容疑者(46)、千葉県に住むバングラデシュ国籍のラハマン・マホブブール容疑者(48)やイラン国籍のベイクウェルディ・レザ容疑者(56)など、男10人を逮捕した。

警察によると、大森容疑者ら4人は2022年1月、愛知県内で車2台、あわせて350万円相当を盗んだ疑いが持たれている。

ベイクウェルディ容疑者らほかの6人は、千葉県内のヤードに盗まれた車と知りながら保管した疑いが持たれている。

愛知と千葉にまたがって10人もの男が関わった組織的な自動車盗事件。男たちは役割を分担し、犯行に及んでいたという。

グループの指示役は大森容疑者。その指示を受けて、平野容疑者ら2人が実行役として、特殊な機器などを使って車を盗んだ。

さらに盗んだ車を運転し、夜の間に高速道路で千葉県へ。その際に何度もナンバーを付け替えていたとみられている。

そして千葉県に着くと、保管役のラハマン容疑者らが経営するヤードに車を搬入。ヤードでは盗難車と特定されないように車体番号を付け替えたり、解体したりするなどして、海外に輸出していたとみられている。

このグループによるものとみられる自動車盗の被害は、2021月から2022年4月までに、愛知と三重で少なくとも48件起きていた。

大森容疑者は2021年1月、取材に対し犯行への関与を否定していたが、捜査関係者によると、すでにこの時には大森容疑者が関わったとみられる自動車盗の被害が発生していた。

インタビューの際、大森容疑者は「推測だ」と前置きした上で、具体的な手口についても語っていた。

大森美樹容疑者(2021年1月):
そこまで行った車を乗って帰るのと、盗んだ車を乗って帰る人、2人いれば上等だから。多くて3人ですよね。あんま広げると後々警察にバレそうだから、信用できる範囲内で空いてる人間探して一緒に行ったりとか。(盗んだ車は)海外に行っちゃうんじゃないですか?ヤードに入れてヤードで解体して、コンテナに積んでると思いますよ

今回の手口と一致する内容、この時語ったのは、自身のグループのことだったのだろうか…。

警察は大森容疑者らの認否を明らかにしていないが、組織の全容解明を進めている。

(東海テレビ)