千葉県沖で大きく傾き転覆しそうな貨物船。乗組員5人は全員救助されましたが、その後船は座礁。
海上保安部が公開した緊迫感あふれる2分9秒の救出映像と、めざまし8が独自入手した貨物船の映像を紐解くと、“知床の教訓”ともいえる乗組員の行動が見えてきました。

“緊迫”2分9秒救助活動 救命いかだに決死のジャンプ

千葉県沖で転覆しそうな貨物船。
横須賀海上保安部が公開した2分9秒の動画には、緊迫の救助活動が捉えられていました。

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海上保安部の隊員:
現在水面に2名確認。了解

左にはもういないよな?

今もう1人乗ろうとしている

今乗ろうとしてます

乗った!もう1人乗った

現在移動中。ライフラフト(救命いかだ)には3名乗ってる
4人目がこれからライフラフト(救命いかだ)に乗ろうとしている

事故が起きたのは房総半島の南端、野島埼灯台から南南西におよそ13.5kmの海上。
乗組員5人を乗せて茨城県から大分県に向かっていた貨物船から「船が傾いて転覆しそうだ」と通報がありました。

海上保安部の隊員:
(乗組員が)戻った?戻りましたね

危ないからこっちに戻って。いるな船の上に

乗った乗った!もう1人乗った

第三管区本部:
そういうことがありましたらこの波でいいので三管本部まで知らされたい

海上保安部の隊員:
「あしたか」了解。右かい?左かい?

左ですね

乗組員は、1人ずつ決死のジャンプで、救助いかだに飛び乗ることに成功。
5人全員が救助され、別の巡視船に収容されました。
5人は全員日本人男性で、3人が腰や腹などにけがをしたということです。
しかし、海上保安部の仕事はこれで終わりではありません。

現場付近では3メートル以上の波も 事故の原因はコンテナか

これは、めざまし8が独自入手した映像。
海上保安部のヘリコプターから、転覆しそうな貨物船に、ロープを下ろしていきます。
これは、船のオイルが海に流出することを防ぐための作業で、この後、隊員が船に降り、
燃料タンクの元栓を閉め、再びヘリコプターへと戻ったのです。

当時の状況を目撃した地元の人は…

地元の漁師:
東京湾の出す潮と、灯台まわってこっちからくる潮がぶつかるところだから。
当時は、土曜日は南西も結構まだ(風が)吹いてたし、潮も速かったんでね、だんだんだんだん流されてきて。

地元の漁師:
結構金曜日は海荒れてたんで、もう全然。漁業はできないです。
漁業は無理です。

当時、現場付近では3メートル以上の波があり、強風・波浪注意報が出ていました。
専門家によると、この程度の波では、貨物船に影響は出ないということですが、
いったいなぜ船体は大きく傾いてしまったのでしょうか。

原因について、40代の船長はー

貨物船の船長:
コンテナが荷崩れをした。舵をきったときに波を受けて傾いた。
立て直そうしたが、戻らなかったので乗組員に通報させた。

積んでいたコンテナが崩れた時に波を受け、船が傾いてしまったといいます。
この事故での死者、行方不明者はゼロ。

水難学会会長の斎藤秀俊さんはー

水難学会 斎藤秀俊会長:
この手の海難事故で全員救助は、最近珍しいですよね。
救助する側の技術と、救助される側の技術がどれか一つでも欠けていると残念ながら生還できない。

全員が無事に救助されたのは、救助する側だけでなく、救助される側に“ある意識”があったからだというのです。

水難学会 斎藤秀俊会長:
先日の知床の事故なんかも、やっぱり意識されたんじゃないかなというふうに思うんですね。
これからこうしてくださいという指示を受けながら、やはり相当、知床の事故を意識しながら、自分たちも、命を守るように行動したんじゃないかなというふうに、映像からは少なくとも読み取れると思います。

4月23日に起きた北海道・知床沖の観光船沈没事故が、乗組員の教訓になった可能性を指摘しました。

その知床では、16日正午、行方不明者の家族による強い要望を受け、北海道警が知床半島東側の海岸線約70kmを歩いて捜索しました。行方不明になっている乗客と乗員は12人。
新たな手がかりが見つかっていない中、深海で作業を行うための「飽和潜水」の装置を積んだ作業船が17日午前、北海道の網走港に到着する予定で、19日にも、潜水士による捜索が始まる見通しです。

(めざまし8 5月17日放送)

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