平昌オリンピックでメダルラッシュをもたらした日本選手団が帰国報告会を開いた2月27日。
沖縄県・嘉手納基地に臨時展開中のアメリカ空軍F-35Aステルス戦闘機が、山口県・岩国基地に飛来していたことが、FNNのカメラ取材で判明した。

岩国基地には、垂直着陸が可能なアメリカ海兵隊のステルス戦闘機、F-35Bが昨年から配備されているので、一時的にせよF-35AとF-35Bの2機種のステルス戦闘機が揃っていたことになる。
(参照:下写真。手前:F-35B、奥:F-35A)
これは恐らく、日本で初めてのことだろう。

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平昌五輪の記憶がまだ、新しい中での米軍の動き。
F-35Aがいつまで岩国基地にいるのか(いたのか)、正式な発表は3月1日現在ないので、断定は出来ないが、この2種類のステルス戦闘機が岩国基地に揃う意味として考えられることは、まず第一にF-35Aが岩国基地に慣れるということ。
そして、F-35AとF-35Bが続けて着陸する場面もみられたので、アメリカ空軍のF-35Aとアメリカ海兵隊のF-35Bによる共同訓練を行った可能性も考えられる。

F-35は1300km先の弾道ミサイルの飛翔を捕捉するなど、従来の戦闘機よりはるかに優れたセンサー機能を有しているので、F-35独自のデータリンク(MADL)をつないで、空中で情報交換を行う訓練など、実施していても何ら不思議はない。

ステルス機であるF-35は、機体下面のドアを開いて、爆弾やミサイル等を発射すると、肝心のステルス性が一時的に失われることが考えられるので、爆弾やミサイル等を実際に放ったあとに、センサーで敵を確認したら、他のF-35や味方のイージス艦等にデータを送って、攻撃させることも可能になるだろう。

つまり、センサーと、ミサイル等を実際に発射する射手が別々になる「ネットワーク戦」という新しい戦い方のコンセプトだ。

また、F-35Bが実際に垂直着陸を行う(参照:上写真)、貴重なシーンも確認できた。これは俗にいう「カブトムシ」状態なわけだが、最近はF-35Aを「カメムシ」と呼称するケースも出てきている。

F-35Aの運用には地上の滑走路が必要だが、F-35Bが「カブトムシ」になるのは洋上の強襲揚陸艦から運用するためだ。これによって、敵を予想外の方角から襲うことも可能になる。

一方、F-35Aは、F-35Bでは運用できない、1トン近い爆弾2発を内蔵することが出来る。


米国は、平昌パラリンピックの終了後、米韓演習を実施する意向を小野寺防衛相に伝えているが、日本に展開するF-35AとF-35Bが参加するのか、しないのか。
参加するなら「ネットワーク戦」という新たなコンセプトが米韓演習を機に試されるのか。

半島情勢は、新たなフェーズを迎える。↓この記事は5分動画「日刊安全保障」の抜粋です↓
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