去年12月、今年1月と試験が技術上の理由でキャンセルされたアロー3だが、2月18日から19日に掛けて、発射試験が実施された(参照:タイトル画像)。
中東では、昨年、イエメンから、サウジアラビアに向けて発射された弾道ミサイルについて、イランの関与が取りざたされている。

北朝鮮弾道ミサイルに悩まされる東アジア同様、中東もまた、弾道ミサイルの脅威から逃れられない状況だ。

この記事の画像(2枚)

日本の弾道ミサイル防衛が、地上配備型迎撃システムPAC-3とSM-3ブロック1A迎撃ミサイルを装備したイージス艦の2層からなるのに対し、イスラエルは、すでに、迫撃砲弾、ロケット弾、短距離ミサイル等下層に対応するアイアンドーム、下層の前の段階を担当するデービッズスリング迎撃システムおよびPAC-2GEM+ミサイルを使用するPAC-3システム、中距離弾道ミサイルに対処するアロー2迎撃ミサイル・システムの3層からなっており、アロー3計画は、その上の大気圏外での迎撃を意図し、迎撃弾頭も二重推進方式。

赤外線センサーで標的を捕捉した迎撃弾頭は、最初の噴射で、標的への軌道に向かい、2回目の噴射で最終段階の迎撃を実施しようというもの(参照:上画像)。

宇宙空間での高機動性が眼目で、ICBM級の弾道ミサイルや低軌道衛星まで視野に入れているとも言われる。
イスラエルは、4層の弾道ミサイル防衛を意図していることになる。

興味深いのは、アロー3、アロー2、デービッズスリング、パトリオット、アイアンドームがそれぞれ、連関するようにシステムが構成されており、アロー3の防御を突破した弾道ミサイルのデータは、そのまま、アロー2、アイアンドーム等で使用されることになる。

北朝鮮弾道ミサイルに悩まされる日本にとっても、イスラエルの技術動向は気に掛かることになるだろう。