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今年のNPR=核態勢見直し報告は、2010年以降、ロシア、中国、そして、北朝鮮が、戦略核システムを含め、地上発射型、海洋発射型、そして、特にロシアの場合は空中発射型でも新型システムを開発してきたのに、米国の核兵器システムで、新たに開発しているのは、F-35ステルス戦闘機搭載用のB61-12型核爆弾だけとして、その後れを政権自らが認め、対策の必要性を訴えている。(参照:上図)

さらに、米国の核戦力を「核に対する抑止力」だけではなく「核および非核の攻撃を抑止」するための手段にするとの方針を打ち出し(参照:上図)、どのような非核の戦略的攻撃があるかについては、明示はされていないものの、「従来の通常兵器、化学、生物、核、宇宙、サイバーの脅威、暴力的な非国家主体など、これまでに類を見ない範囲で脅威が混在している」との記述があり、非核通常兵器だけでなく、サイバー攻撃なども核兵器で抑止すべき「非核の攻撃」であることを示唆しているようだ。

このようなことから、トランプ政権は、現有のF-15Eストライクイーグル戦闘攻撃機のように、核・非核両用の攻撃能力を持つ作戦機の後継として、F-35ステルス戦闘機に、新型のB61-12核爆弾を将来搭載する方針であることも明らかにしている。(参照:上記画像)

さらに、巡航ミサイルに核弾頭を搭載すること等にも言及している。
「究極の核廃絶」をうたっていたオバマ政権とは、全く異なる方向をトランプ政権の米国が目指すなら、唯一の被爆国たる日本にとっては気掛かりなことでもある。

今回のNPR報告で、日本にとって無視できないことは他にもある。
それは、ロシアがINF条約を違反している、と明記されたこと。(参照:上記)
INF条約は、1987年に当時の米国=ソビエト間で結ばれた条約で、両国は、射程500kmから、5500kmの地上発射弾道ミサイルおよび巡航ミサイルを開発、生産、配備しないことで合意。
この条約により、ソビエトが保有する地上配備の核ミサイルは、日本を飛び越える戦略核ミサイルか、日本に届くしても、一部だけというだけとになり、日本を狙える核ミサイルは大きく減った。
そして、ソビエト連邦崩壊後は、ロシアが条約を引き継いだ。

しかし、今回のNPR報告では、ロシアの新型地上発射巡航ミサイル、SSC-8は、INF条約違反だと断じている(参照:上記画像)。
このため、外交、経済上の対応措置と並んで、軍事的対応措置として「米国は、これまでの地上発射中距離ミサイルシステムの軍事コンセプトとオプションを見直し、INF条約に準拠した研究開発を開始する」との措置を打ち出している。

これらの措置で、ロシアを交渉のテーブルにつかせたいのかもしれない。
トランプ政権は、さらに、現有のF-15Eストライクイーグル戦闘攻撃機のように、核・非核両用の攻撃能力を持つ作戦機の後継として、F-35ステルス戦闘機に、新型のB61-12核爆弾を将来搭載する方針であることも明らかにしている。