1月26日、小牧基地から、国内組立2号機のF-35A(タイトル写真)が離陸。三沢基地に到着し、臨時F-35A飛行隊が発足した。

F-35は、共同開発・生産国でコンポーネントを生産するが、最終組み立て工程は、日米伊の3カ国にしかない。航空自衛隊が受領したのは、現在、最新鋭の「ブロック3i」というバージョン。

これは、パソコンやスマホの基本システムの発達段階を示すもので、今後、「ブロック3F」「ブロック4」「ブロック5」というふうに発達し、それに伴って、アプリのように、使えるミサイルや爆弾の種類や通信手段等が増え、能力が発達していく。

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注目されているのは搭載される巡航ミサイル

航空自衛隊の戦闘機は、対領空侵犯措置(=スクランブル)の任務が重視されてきたが、先週、会見を行った丸茂空幕長(上写真)は「対領空侵犯措置については、今後のF-35の能力や性能を見極めつつ、実施についても可否を含め検討していきたいと思っているが、現時点では回答を差し控える」とのこと。

では、F-35Aをどう使うのか。

まず、注目されているのは、搭載される巡航ミサイルだ。最大射程555㎞をめざし、開発中のJSM対艦/対地巡航ミサイルは、2021年ころにリリースされる「ブロック4」になると搭載可能になる。逆にいえば、それ以前のバージョンでは、JSM巡航ミサイルは運用できない。さらに、洋上を低く飛ぶ敵の対艦・対地巡航ミサイルは、軍艦のレーダーでは、水平線の下は見通せないため、捕捉が困難。だが、飛行中のF-35のセンサーは軍艦のレーダーより高いので、遠くまで見通せる。

F-35のセンサーを使って弾道ミサイル捕捉、イージス艦にそのデータを送付し、SM-6迎撃ミサイルを発射させ、巡航ミサイルを迎撃する仕組みを試験する予定だ。射程1500㎞超の巡航ミサイルを配備している国々に囲まれた日本にとっても、この能力開発の成否は重要だろう。

F-35Aにある、日本にとって気に掛かる潜在能力

他にも、日本にとって、気に掛かる潜在能力がF-35Aにはある。2010年、F-35の開発途上のAPG-81レーダーとDAS赤外線センサーは、1300㎞先を飛翔中だったロケットを捕捉。2012年には、複数のロケット連射も捕捉している。日本を射程とする北朝鮮のノドン弾道ミサイル(下写真)の最大射程が1300㎞。F-35Aには、日本にとって、数の上で脅威のノドンやスカッドER弾道ミサイルの連射を捕捉できる可能性がある。

しかし、航空軍事評論家の石川潤一によると「現状見通せる限りでは、弾道ミサイル捕捉能力の実用化計画は載っていない」

F-35Aを日本防衛に役立つようにするには、F-35の潜在能力を把握し、今後の発達を見守るだけでなく、むしろ、発達の方向について、日本として、注文を付けることも必要となるかもしれない。