アメリカ空軍の敵役(かたきやく)部隊、アグレッサーズがハワイへ移動し、他のアメリカ空軍部隊とともに「セントリー・アロハ」という訓練を実施した。
敵役部隊とは、軍の演習・訓練において、敵部隊をシミュレートし、その役割を果たす部隊のことである。

アグレッサーズのF-16戦闘機は、昨年、世界最強をうたわれたF-22Aラプター・ステルス戦闘機と空中戦訓練を実施したことが公表されているが今回、ハワイでどんな戦闘機部隊と空中訓練を行ったのか。22日現在は公表されていないが、訓練を実施したという画像が公開された。
(参照:タイトル写真)

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アグレッサーズが使用するので知られた特殊な装備がある。
AN/ALQ-188電子戦ポッド(参照:上掲画像:黄枠内)、通称、デッド・ゲッコー(死んだヤモリ)。長い胴体に前後左右に伸びたアンテナの形状から付けられたあだ名だ。
航空軍事評論家の石川潤一氏によると、AN/ALQ-188ポッドはレーダーなどの電波を当てられると、ロシアや中国、北朝鮮の戦闘機や戦闘攻撃機と同じような妨害電波を出すなどする為、このポッドを装着したアグレッサーズのF-16は、他のアメリカ軍や同盟国軍の戦闘機部隊とリアルな訓練を行うことができる。

しかし、今回公開された画像からはAN/ALQ-188電子戦ポッドが搭載されたかは確認できなかった。
公開された画像では、AN/ALQ-188ポッドが取り付けられる機体下部が、藪草やパイロットの体などで隠れてしまっていたからだ。今回の「セントリー・アロハ」で、敢えて、訓練相手の部隊を公表せず、「死んだヤモリ」を見せないことにしたのなら、その理由が気になるところだ。

また、アメリカ海軍は22日、横須賀基地にヴァージニア級原子力潜水艦ミシシッピ(参照:上掲画像 米海軍HPより、2017年11月撮影)が入港したと発表した。

同日、佐世保からは同じヴァージニア級原子力潜水艦のテキサスも出港している。アメリカ空軍・海軍も共に、どこの国を意識しているとの記述はないが、わざわざこうした発表をするということは、どこかの国に意識してもらいたい、また、何らかの動きをけん制したいという思いの表れなのかもしれない。