韓国=北朝鮮の南北首脳会談、そして、実現すれば、史上初の米朝首脳会談の可能性も浮かび上がる中、3月16日、BSフジ『プライムニュース』に出演した小野寺防衛相は、北朝鮮の弾道ミサイル以外に存在する脅威の存在と対応策を滲ませた。そのために重要になってくるのがIAMD(統合防空・ミサイル防衛)だと言う。(参照:タイトル画像)
「例えば、日本が攻撃されることを考えた場合には、弾道ミサイル、これが今は一番脅威となっているが、同じように巡航ミサイル、あるいは無人機、いろんな形で攻撃を受けることがある」

日本の安全保障上、無視できない脅威としての巡航ミサイルの存在を小野寺防衛相は指摘したのだ。

弾道ミサイルは、高高度から、高速で、放物線を描いて、標的に向かって、落下してくるが、巡航ミサイルは、低空を這うようにしてコースを変えながら標的に向かって飛ぶ兵器。レーダーなどのセンサーになかなか捉えにくいため、対処が難しい。

小野寺防衛相は、脅威となる巡航ミサイルについて、具体的な言及をしなかったが、昨年12月18日、中国のH-6K爆撃機2機が、Su-30MKK戦闘攻撃機2機の護衛を受ける形で、対馬海峡を越え、日本海のほぼ中央にまで進出した(参照:下画像 撮影:航空自衛隊)。

その左右の主翼の下には、射程1500㎞とも言われる長剣20型巡航ミサイルの訓練弾と見られるモノが吊下されていた。本物の長剣20型なら、ほぼ日本全域を射程内に収める位置にまで、H-6K爆撃機は進出していたことになる。

この記事の画像(3枚)

小野寺防衛相の言葉は続く。

「こういうものを統合的に防ぐという考え方、さらにこれだけではなくて、当然、撃ち落とすためには見つけて、そしてそれにピンポイントで誘導して当てるということが必要だが、これ今、例えばイージス艦だと、船で持っているレーダーで標的を見つけて撃つという形、これが基本になっているが、これがIAMDになると、例えば飛んでいるE-2Dという哨戒機とか、あるいは私たちが持っている地上配備の様々なレーダーとか、イージス艦のレーダーとか、いろんなことが全部繋がって、そうすると、見えないところだけど別の航空機やレーダーで探知したものを、こちらにあるミサイル発射装置から発止して撃ち落とす、非常により早く対応できるし、より効率的に対応できる。だから、それはたくさん対応できるということもあるが、効率的だ」

小野寺防衛相が言及したE-2D哨戒機は、機体の上に回転式のレーダー・アンテナを持ち、空中から、低空を這うように飛ぶ巡航ミサイルを広範囲に探すことが出来る。

そして、アメリカ海軍のE-2D哨戒機は、機体下の出っ張りにあるデータリンクのアンテナを使用して、イージス艦に、そのデータを送付。

イージス艦は、自分のレーダーに巡航ミサイルが映っていなくても、E-2Dから送付されたデータに基づいて、迎撃ミサイルを発射することが出来るとされ、この仕組みは「NIFC-CA」(海軍発達型火器管制ー対空)と呼ばれる。

E-2Dは、航空自衛隊も装備することになっているが、航空自衛隊の場合は、このデータリンクを装備するかどうか、これまで、決まっていない。小野寺防衛相は、巡航ミサイル脅威に触れつつ、E-2D哨戒機の「空の目」としての能力にも触れた。

断言はしていないが、米海軍同様、航空自衛隊のE-2Dにもデータリンクを搭載し、巡航ミサイル脅威に対しても、打つべき手を視野に入れているのかもしれない。

↓BSフジ「プライムニュース」での注目発言はこちら↓
 http://www.bsfuji.tv/primenews/movie/index.html