日産自動車は中国でおよそ1兆円を投資し、電気自動車などの開発や生産、販売を強化するという2022年までの中期計画を発表した。

計画では、年間販売台数を去年の実績の1.7倍となる260万台に引き上げ、2022年の売上高は日本円にしておよそ5兆円に達する見通し。

中国の去年の新車販売台数というのはおよそ2,887万台。9年連続相変わらず世界最大市場だ。そのうち新エネルギー車が去年77万7千台販売されている。

中国は環境対策の一環で2019年からは自動車メーカーに対し、一定割合以上の新エネルギー車の生産を義務付ける規制を導入する。そのため日産自動車は、中国で2022年までにおよそ1兆円を投資すると発表した。

電気自動車やプラグインハイブリッド車といった電動化車両を、2022年までに20車種以上を投入するという。2022年の販売台数全体の30パーセント以上を電動化車両が占めるというのが日産自動車の計画。

また、電気自動車の部品の現地生産化も進めて、外資系合弁ブランドとして業界視野でトップ3に入ることを日産は狙っているという。

中国市場で去年、日産自動車は日系メーカーの中で販売台数が最も多い。中国の自動車メーカーの東風汽車との合弁会社を通じて中国事業も展開して、日産は中国国内ではかなり売れている状況だ。

電気自動車へシフトする中国に、日本車が勝つためにするべきこととは。中国通のジャーナリスト・富坂聰氏に聞いた。

(聞き手:ニッポン放送『あさラジ!』高嶋ひでたけ)

中国市場に戦々恐々

高嶋:
当初のことを考えると、やっぱり遅かりしという部分もあるわけですよね。ずっと見ていてどうですか?

富坂:
日本のメーカーとしては、日本のガソリン車が優秀であればあるほどシフトしにくいんです。というのは、部品を使わなくなるので。

ガソリンの優秀な内燃機関の技術を持ってる日本としては、これを捨てて全く何もいらない状態で作っていくんです。電池だけですから、技術は。

そうなっていくと、無いからこそ強いというのがあります。だから既存メーカーも、中国の既存メーカーも苦戦してしまう。今はもう15社認可されていますが、そのほか認可待ちが46社もあります。

高嶋:
そんなにあるんですか。

富坂:
ものすごい大量に入って来る。外側をつくるのは簡単ですから。電池だけどこかから買ってくればすぐにできるんです。

そういう競争を、おそらくまだやったことない。それと同時に、社会の変化がマイカーからシェアカーに入ってきています。

だから政治的にどんと買ってもらえたとこと、そうじゃないとこでものすごい差が付く。だからどういう風に、この中国市場に入っていくのかというのは、みんな戦々恐々なんです。

ある意味ゼロから、これまで培ったものは全然使えないという状況と考えた方が良いと思いますね。

フォルクスワーゲンはEVへシフト

高嶋:
外国勢で、フォルクスワーゲン筆頭にして大変な市場になってますけども。その辺で今日テーマの日産自動車は辿り着いた、追いついたという感じなんですか?

富坂:
積極的に出てますので、良い戦略を出してると思いますね。フォルクスワーゲンがなんでこんなに一気にEVに行くかというのは、データ改ざんなどディーゼル車の問題とかありますよね。

ディーゼルの部分で足踏みしましたので、もう一気にEVにいっちゃえっていうことで、それと中国のタイミングが合った。ある意味ヨーロッパと中国が一気にEVに舵を切った。だから流れできちゃったと思います。

高嶋:
あの中国大陸は、ゆっくりゆっくり進化していくのかと思ったら、あっという間にキャッシュレス社会を都市部では作ったりと、ワープする。

富坂:
飛び越えちゃいますよね。無いところに作る強みなんです。なまじいろいろあると、それを壊してからつくらないといけない。これが実はできないんです。

だからある意味で言うと無いメリットっていうのをこれから活かしてく社会になってく。

高嶋:
その先に待ってるのがいわゆる、運転士さん要らない車ですね。

富坂:
そうです。だからその変化に対応していけるかどうかっていうのが、大事ですね。


(2/6(火)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』より)
 http://www.1242.com/lf/articles/program/asa/