制御不能に陥った中国初の宇宙実験施設「天宮1号」が2日午前、南太平洋上空で大気圏に再突入したと、中国の有人宇宙プロジェクト弁公室が発表。
全長10.4メートル、重量8.5トンと言われた機体の大部分は、再突入時に燃え尽きたとみられている。

だが、中国の宇宙進出は止まらない。

中国国営の新華社通信等によると3月31日、GAOFEN-1高解像度地球観測衛星の2号機、3号機、4号機の3基を一度に長征4C型ロケットで、山西省北部の太原衛星打上げセンターから打ち上げ、打ち上げから、34分で軌道投入に成功した。

GAOFEN-1は、中国がすすめる高解像度地球観測衛星計画CHEOSで打ち上げる衛星7基の一部で、4台の広域撮影用カメラと2台の高解像度カメラを持ち、高度650㎞から、広域撮影カメラで幅800㎞を撮影し、高解像度カメラでは、解像度2メートルの画像を撮影可能。

これによって、災害時の状況掌握をほぼリアルタイムで地上に伝えることが出来るので、災害対策に役立つ他、農業にも役立つという。

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興味深いのは、この衛星の説明用のCGに、宇宙から撮影した滑走路らしきイメージ(参考:上図右)、そして沖縄から台湾近辺を撮影しているというイメージ(参考:下図)があったこと。

滑走路というのは、民間空港のものであっても、戦略上、重要な存在である。

将来7基の衛星で、どれくらいの頻度で、地表・海上を撮影するのかは不明だが、もはや自前のロケットで、有人飛行、宇宙滞在の能力も「天宮1号」で見せつけ、GAOFEN-1を打ち上げから34分で所定の軌道投入に成功した中国の宇宙開発というより、宇宙を利用する能力は軽視すべきものではないだろう。

いざという場合、長征4C型ロケットは、民間用であれ、軍事用であれ、高度600㎞余りの軌道へ複数の人工衛星を投入できるということかもしれない。