ネットバンキングの利用者が急増

新型コロナウイルスの感染拡大を機に、銀行のネットバンキングの利用者が増えている。
ネットバンキングとは、残高照会・入出金明細照会や振込・振替など様々な取引がパソコンやスマートフォンで利用できるサービス。
三菱UFJ銀行では、2020年3月のネットバンキングの新規利用者数は、2019年の同じ月と比べて約3倍に増えた。
三井住友銀行では、3月のネットバンキングの利用者数が35%増加。4月1日~10日までのオンラインによる新規の口座開設は、2019年の同じ時期の約2倍となった。
みずほ銀行でも、3月のネットバンキングの利用者数は15%増加した。
各銀行は、以前から店舗運営の効率化を図るためにもネットバンキングの利用を促していたが、外出自粛が広がったことで利用者が一気に増えた形となった。

「お金を扱う」ことへの意識が変化

感染拡大を受けて、金融のデジタル化がさらに広がりそうなデータも出ている。Fintechスタートアップ企業の「カンム」が実施した「お金に関する衛生観念と行動の変化」についてのアンケート調査で、硬貨や紙幣を触ったり、ATMを操作するときの衛生面が気になる人が増えたことが明らかになった。
調査は、カンムが提供するVisaプリペイドカードの「バンドルカード」のユーザー1229人を対象にインターネットで4月9日~10日に実施した。
それによると、まず全体の74%が「(2020年1月と比べて)外出が減った」と回答。
その人たちに外の店舗・施設でお金を使う頻度は変わったか聞いたところ「週に4~5回」は2020年1月と比べると31%→11%に、「毎日」は27%→11%に減少した。
一方、「週に1~0回」の割合は11%→41%と4倍近くに増加した。

そして、「外出が減った」人たちのうち、95%が「衛生管理が向上した(手洗い・うがい、咳エチケットなど)」と回答。
また、57%が「お金の取り扱い意識が変わった(現金に触れる、ATMを操作するなど)」と答えたことがわかった。

「お金の取り扱い意識が変わった」人たちに、どのようなシーンで気になるかを聞くと・・・、「硬貨を触るとき」が58%でトップ。次に、「ATMを操作するとき」が56%、「紙幣を触るとき」が52%と続いた。
また、店舗のレジで手指が触れ合うことや、スマートフォンを操作すること財布を触ることなど、なにげない行動も衛生面から気になっている人が多いことがわかった。

事態終息後もデジタル化の流れは定着か

いくつかの具体的な声を挙げてみる。

・「自分自身がレジ打ちをしているが、紙幣を舐めて出されるのが嫌」(30代)
・「セルフレジが増えてキャッシュレス払いするときでも、タッチパネルが気になる」(20代)
・「ATMで操作した後は必ずアルコール消毒している。なるべく現金に触れないようにしている」(40代)
・「現金に触れようが、その後に手洗いをすればいい」(30代)
・「現金の方がわかりやすく使いやすかったが、キャッシュレスに移行しつつある」(50代)

対処方法としては、「手をよく洗っている・消毒している」(73%)、「キャッシュレス支払いを選ぶようにしている」(45%)、「実店舗からネットショッピングに切り替えている(27%)」などが多かった。
そして、注目すべきは、「事態が収束したあとも、現在(2020年4月)の行動は定着すると思いますか?」の問いに対して、「思う」と答えた人は76%に及んだ。

当たり前だったお金に関する生活行動は、新型コロナウイルスの感染拡大を機に大きく変わりそうだ。 

(フジテレビ報道局経済部 土門健太郎記者)