平昌オリンピックでは日本人選手が次々とメダルを獲得し、盛り上がりを見せている。

実は、2022年に開催される次回の冬季オリンピック開催地は同じアジアの中国の北京なのをご存知だろうか。北京は2008年に開催された夏季大会に次いで2度目の開催となる。

開催の中心地となるのは北京郊外の張家口(ちょうかこう)市。ここがどんなところなのか、産経新聞論説委員の山本秀也に聞いた。
(聞き手:ニッポン放送『あさラジ!』高嶋ひでたけ)

アジアに集中する五輪開催地

高嶋:
平昌オリンピックの次となる、2022年の冬のオリンピックは中国の北京で開催ということですね。

山本:
厳密に言うと北京の隣で、山越しに繋がっている張家口という街です。
国境では無いのですが、内モンゴルとの文化的な境のような印象で捉えられている所です。

高嶋:
発展している都市なんですか?

山本:
そうとは言い難いと思います。
ただ昔は日本人も住んでいた街で、政治家の大平正芳さんもお若い頃は住んでいました。
大蔵官僚だった若き日に、ここで日本の興亜院という役所の出先として行っておられたと思うのですが、そんな歴史もある街です。

高嶋:
政府はどんな取り組みをするつもりなのですかね?

山本:
夏の北京五輪でのプレイアップした経験を持ち込んで、派手にやると思います。
オリンピックの地域割りという伝統的な考えから言うと、本来は韓国でやってその次に同じアジアの中国でというのはあり得ないのですが、それを剛腕で持って来て、しかも夏と冬を続けて同じようなエリアでやってしまう。
異例ずくめなのですが、そこは習近平政権の国威発揚の場だという風に見ています。

中国でのウィンタースポーツの実態

高嶋:
中国ではウィンタースポーツは盛んですか?

山本:
大分盛んになりました。
私が若いときに中国に関わり始めた頃は、解放軍の冬季演習で鉄砲を担いで白い布を被って山岳戦闘訓練なんかをやっている軍人がするスキーが公開されるくらいだったのですが。
今は北海道にも来てスキーを楽しんでいる中国人旅行客も増えています。

高嶋:
中国の中にもスキー場というのはけっこうあるんですか?

山本:
昔の満州国時代からスキー場は開発されていましたから、あることにはあったのです。

高嶋:
ということは、かなりの盛り上がりも期待できますが、中国は面子国家ですから、やはり「金メダルを何個取らなきゃいけない」ということで、力を入れて来るのではないですか?

山本:
もちろん今も入れているのですが、今回はパッとしていないですね(笑)。
スケートのショートトラックの男子1,000メートル、女子500メートルで30分の間に中国選手4人に相次いで失格が出てしまいまして「韓国五輪の運営おかしいんじゃないのか?」といういちゃもん付けみたいな書き込みが中国のサイトにもいっぱい出ていました。

張家口市は開催地にふさわしいのか?

高嶋:
中国と言うと何によらず人海戦術、それから共産党政権特有の「ここに何かを作る」と言ったらそこに住んでいる人も皆どかして、あっという間にものを建てるとか、そういうイメージがありますが、そうなりますかね?

山本:
ここは山の中なので、人がまとめて住んでいるところをどかすということは無いとは思いますが、すごい施設は作っていますね。
私は見に行っていないのですけど、相当すごいようです。

高嶋:
施設というのは宿泊施設ですか?

山本:
競技施設とか観覧施設ですね。
北京の郊外と言ってもウィンタースポーツの中心であったわけではないし、張家口というのはお話しした通りで、元々は大変辺鄙なイメージのある街でしたから、五輪開催後はウィンタースポーツのメッカにしようなんていうところでしょうかね。

高嶋:
なるほど。平昌と比べて気候はどうなんですか?
相当厳しいですか?そして雪は降るのですか?

山本:
雪は当然降ります。寒いです。
北京から山をひとつ超えるとものすごく寒くなりますから、その意味では冬季五輪には向いているとも言えますけどね。

高嶋:
ジャンプ台とかはあるんですか?

山本:
あったのか作っているのか、計画は何か見たような気がしますね。
もちろん大会までに規格に合う物は当然作ってくるでしょう。
平昌は−20℃くらいになるんですか?私は中国で-35℃というところにも行ったことがありますが、鼻水も涙も凍るくらいの温度ですからね。

高嶋:
2022年、今度は北京の郊外の張家口市で行われるということで、それまでには施設や宿泊設備、それからウィンタースポーツの人気というものを政府が盛り上げようという作戦があるようです。


2/15(木)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』より
http://www.1242.com/lf/articles/program/asa/