土俵上で掛川市長があいさつ、まさかの“失言”

4月4日、大相撲春巡業で起きた「女性の方は土俵から下りてください」との“不適切”アナウンス問題。その余波が続く中、9日、土俵上でさらなる“失言”があった。

静岡・掛川市で行われた巡業で、松井三郎掛川市長があいさつのため、土俵上に上がったところで、問題の“失言”は飛び出した。

松井三郎市長:
「私は土俵の上に立たせていただいて、大変感激している。こけないように、倒れないように頑張っています。万が一の時も男性のお医者さんが近くにいます」

 “こけないように、倒れないように”
これは、あいさつの途中土俵上で倒れた舞鶴市長への配慮を欠いた発言ともとれる。さらに、土俵の女人禁制が大きな議論を呼ぶ中、あえて「男性」という言葉をつけて「男性のお医者さんが近くにいます」と発言したことにも、批判の声が上がっている。

自身の発言について掛川市長を直撃

この発言が波紋を呼んでいることを市長自身はどう思っているのだろうか?
グッディ!取材班は掛川で市長を直撃!

松井市長:
「あいさつの中で“倒れてしまうことがないように頑張ってお話をしてます”というようなニュアンスの話をして。その時に男性のお医者さんが近くにいますと、そういう“男性が”って言ったのが良くなかったようで。それが私の意図としては別に男性の医者がいたからそういう発言をしただけでしたが、“女性差別じゃないか”あるいは“女性を土俵に上げないような、そういう意図があって掛川市長は今の発言したんじゃないか”というようなメールをたくさんいただきました。

その時に初めてそういうことを考える人がいるのかと思いました。
あの臨場感のある中で私が話したことについてはそれほど不快感を持った人はいなかったのではないかと私は思います。ただ文字として書かれると、そっちが独り歩きしてしまって。女人禁制について掛川市長はこんなことを話したっていう風に広がると、これは大変困る話です。私の真意ではありませんので。不本意ですよ」

悪気があって言ったつもりはないという松井市長。グッディ!のスタジオでは、ここから議論が始まった。

安藤:
松井市長の発言について、会場では笑いも起きたけど“失言だ!”とヤジも飛んだという状況だったそうです

サバンナ高橋:
映像で見てみないと、本当は面白い間で言うてるやん!っていうこともありますしね。でも、笑いを取りに行くとしたら、時期が早すぎるというか。実際に倒れられた方も入院されてるわけですし…。松井市長としては、周りのとらえ方とか、思っていた感じじゃなかったってことでしょうか

安藤:
松井市長はふつうに男性の医者がいるからそういう風に言ったまでだっておっしゃってましたけど。どういう風に受け取られるかっていうのは聞いてる側の判断ですよね…

“女人禁制”めぐり各市長が発言

大村:
まず今月4日“女人禁制”について議論が勃発しました。そして6日、春巡業で唯一の女性市長である中川智子宝塚市長が主催者側に土俵の上であいさつしたいと申し入れました。しかし主催者側はそれを認めず、中川市長は土俵の下であいさつされました。つぎに8日、静岡市・田辺信宏市長があいさつの際“国際的スポーツとして女性市長も立てるようお願いいしたい”と発言し、会場からは拍手があったそうです。そしてきのう、掛川市・松井市長が問題の発言をし、不適切ではないかと論争になっています。

安藤:
いま相撲協会は、こういう(市長のあいさつまで波紋を呼んでいる)ことに対して反応しはじめているんですか?

大見信昭氏(東京相撲記者クラブ会友):
巡業というのは、基本は(市から)依頼されて行くものなんです。中には協会側から打診することもありますが。そのように(開催側から)呼んだ大相撲に対して、批判したりからかったりというのは本質から違ってるんじゃないかと僕は思いますね。

この大見さんの発言にグッディ!スタジオの北村晴男弁護士が反論。

北村弁護士:
おかしなこと、まずいことがあったら批判するのは当たり前だと思います。自治体が呼んでいるとしても、悪い部分を悪いと指摘したらいけないんですか?

安藤:
大見さんのご意見は、相撲のあり方そのものをわかったうえで呼ばれているはずなのに、ここにきて相撲の女人禁制などにケチつけるのはおかしいということですか?

大見氏:
そうです。要するに相撲というものを理解して呼んでいるわけですから。

北村弁護士:
うーん、相撲をすべて丸のみしなさいというのはおかしな話なのでは。“土俵は神聖だから、神聖なところに女性が入ってはいけない”って、どういうことなんですか?という疑問は生まれるでしょう。それについてきちんと、子供でもわかるように説明しないといけないんですよ。

大見氏:
(女人禁制の由来について)諸説ありますから。でも世の中にこういうのは一つくらいあってもいいんじゃないですか。

北村弁護士:
その“諸説あり”を、相撲協会が統一してください。私的なグループだったら何を決めてもいいんですが、公益法人にはふさわしくないですよ。きちんと説明できることでなければふさわしくない。

大見氏:
こういうもの全て含めて相撲文化というもの、相撲という国技としているわけですから。女人禁制だけでなく、ちょんまげやまわし姿も含めて大相撲といって支持されているわけですから。それを議論して違う、変えろと言われると、相撲として成り立たないと思います。単なるスポーツになってしまって、いいのかということになります

安藤:
神事ですって言われると、こういう議論はここでふたをされちゃう気がして…

サバンナ高橋:
“土俵には女の神様がいる、だから女の人が上がったらやきもちを焼いてしまうから、女の人は上がらないっていう決まりがあります”っていう説明は、僕はわりと納得できるなって思うんですけど。

市長のあいさつは土俵の下で行うべき?

スタジオの議論が白熱する中、最後に三田友梨佳アナウンサーが別の角度から切り込む!

三田:
伝統をここまでつなげてきた中で、今日から一気に変えるのは難しいと思うんですけど、臨機応変な対応っていうのは必要かなって思って。たとえば今回は市長のあいさつが焦点になってますけど、男性は土俵に上がれる、女性は上がれないんだったら、“市長のあいさつは男女問わず土俵の下にしよう。土俵の上は神聖な力士の戦いの場所だ!”って決めたら、何か違ってくるのかなって…

これには、スタジオの皆さんも納得の表情。

安藤:
たしかに!でも総理大臣杯とかは、土俵の下から手渡すの?

克実:
別でやればいいんじゃないですか、土俵は勝負するところにして。他の市長も“僕は土俵の下であいさつします”っていう市長が出てきてもいいんじゃないかなって思いますね。

三田:
静岡市の田辺市長のお話も素晴らしい発言ですけど、言葉だけじゃなくて、自分は下でやりますって行動に出たらまた違ったのかなと思います。
 
春巡業は27日まで続き、各巡業先で市長のあいさつも続く。女人禁制の問題や、相撲協会の対応、そして市長のあいさつなど、まだまだ大相撲は注目されることになりそうだ。