ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』で飯田浩司が現場へ取材し、生の感想をレポートするコーナー「モーニングライフUP!」。
今回の現場は「渋谷駅」を取材。
渋谷駅の地下には「川」が流れている
Twitterでも「東横線が地下に潜ってからわけが分からなくなった」ということを投稿している方もいるが、渋谷の工事はいつ終わるのか…。
「渋谷」は、ビルがいっぱい立ち並んでいるイメージがあるが、実は渋谷駅前には川がある。
しかもその川は、童謡「春の小川」の舞台になっている川で、「渋谷川」という川をモチーフに作られているという。
その渋谷川が、渋谷駅の地下に流れているのだ。
地形を考えると、渋谷駅周辺は東側に宮益坂、西側には道玄坂がある。坂と坂に囲まれた谷ということで、「渋谷」という名前になった。
そこに川が流れているからこそ、非常に水が流れ込みやすい地形だ。
工事の中でいろいろ作り変えようとしているようだが、渋谷川をどうにもできない。どうにかしないと、地下も含めて工事ができない。
2年前に取材に行ったときには「渋谷川の流れを変える」工事をやっていた。
昔の渋谷川は渋谷駅真下に流れていたため、渋谷駅に地下を作れなかった。
駅のロータリーと以前は東急百貨店東横店・東館があったが、東館には地下がなかった。
真下に川が流れているため、地下を掘ると水浸しになる。それを手前で川をぐいっと曲げ、駅ビルに地下を作れるようにした。

ビル8階分の深さの巨大貯留槽
以前は東横線のあったところに、いまは高いビルが3つほど建っている。
東急が一括開発を行っており、その脇に巨大な「貯留槽」という、巨大な水を貯める升のようなものを作っている。
2年前の取材時、地下の入り口に入ると、延々と階段を下りて行った。ずっと降りて行き、その深さは25メートル。
ビル8階分の深さ。
地下構造物で深いのは、たとえば地下鉄・大江戸線の六本木駅は42メートル以上の深さがあるが、六本木は渋谷と逆で山。山を上から掘って、42メートル。

ところが、渋谷は谷ということで、谷の部分をさらに22メートル堀っている。
説明してくれた人は、「あなたは東京で1番深いところにいます」と話してくれた。
「1時間に50ミリ以上の雨が降ったときにその水を貯めておくと、渋谷から水害がなくなる」というほどで、25メートルプール8杯分の貯水可能な貯水槽を作った。
渋谷には、冠水ポイントがいくつかある。
台風シーズンにはよく「渋谷に取材に行け」と言われるが、「これから先は渋谷に取材に行っても、必ず空振りで終わる。台風のときは渋谷に取材に来ないでください」と、東急とあの辺を工事している鉄道建設の人が自信を持ってオススメする治水工事を、いま行っている。
そういう面でも、渋谷は変わる。
災害に強い街になる。
4/17(火)FM93AM1242ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』より
http://www.1242.com/lf/articles/program/cozy/