経済から医療現場を支援の動き

4月15日、安倍首相は経団連や企業トップらとテレビ会議を行い、新型コロナウイルスの感染拡大で不足している医療用マスクなどを確保するため、一段の協力拡大を要請した。

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このテレビ会議の中で経団連・中西会長は、会員企業から「N95マスク」など医療用高性能マスクの12万枚以上の提供の申し出が来ていることを明らかにした。

経団連・中西会長:
いち早く医療現場で使って頂いて、感染防止に役立ててもらいたい

「N95マスク」などの医療用高性能マスクは、製造や建設など産業の現場で防塵用として使用されることもあり、経団連は会員企業に対して13日に提供を呼びかけていた。

経団連の要請を受け、住友化学は緊急用に備蓄していた2万枚の「N95マスク」を寄付することを15日に発表した。

「N95」の意味は?普通のマスクとどう違う?

ところで、「N95マスク」の「N95」とは何か?
これはアメリカの労働安全衛生研究所(NIOSH)が定めた規格の名称で、
・「N」はnot resistant to oil(耐油性なし)
・「95」は最も捕集しにくいと言われる0.3μm(マイクロメートル)の微粒子を95%以上捕集できること、を意味している。
つまり、N95マスクは、「油分を含まない空気中の固体・液体の煙霧質を95%以上除去する効果があるマスク」で、この規格をクリアし、NIOSHの審査に合格した製品が「N95マスク」と名乗ることができる。
顔面とマスクの隙間から感染源が侵入しないよう、顔面に密着するように設計されていて、「カップ型」「3つ折」「くちばし型」の3種類がある。

提供:一般社団法人 職業感染制御研究会

「一般社団法人 職業感染制御研究会」によると、空気感染予防策を必要とする病室に入室する医療従事者や患者家族が室内に入る前に着用する。
その他、検査技師が空気感染が疑われる患者の検体を取り扱う時や、感染症患者に対して気管挿管・気管支鏡・気管内吸引などエアロゾル(空気中を漂う微粒子)を発生させる処置を行う時など、様々な場面で着用が必要になってくる。
ただし、職業感染制御研究会は「N95」マスクは息苦しいため、患者の使用には適していないとしている。
あくまで「感染から医療従事者を守ってくれるマスク」ということになる。

「N95マスク」は、世界的に需給が逼迫している。

厚生労働省は、本来は使い捨ての「N95マスク」を滅菌処理などをして再利用するよう10日付けで自治体を通じて医療機関に周知した。
企業が業種の垣根を越えて支援を表明しているが、感染拡大が続く中、さらなる資材確保が急がれる。

(フジテレビ報道局経済部 土門健太郎記者)