死と隣り合わせの限界に挑む「命がけアスリート」たち。

5月20日に放送された『ジャンクSPORTS』(フジテレビ系列)には、冒険家の南谷真鈴さんやパラグライディングの扇澤郁選手、スラックラインの大杉徹選手など7人が登場し、“命の危険”を感じた壮絶な経験を明かした。

250m滑落して遭難…

『エクスプローラーズ・グランドスラム』という言葉をご存知だろうか。

「北極点と南極点、エベレストやデナリなどの世界7大陸最高峰すべてを制覇すること」で、冒険家の南谷真鈴さんは世界最年少で達成した。

「幼少期の夢だったエベレストを上るという夢を叶えるプロジェクトを立ち上げたら、気がついたらエクスプローラーズ・グランドスラムを達成してました」とさらっと話すが、日本人ではただ1人しか成し遂げていない驚異的なことを、20歳の頃に成し遂げたのだ。

そんな南谷さんが経験した壮絶な経験は『滑落して遭難』。

長野県の阿弥陀岳を登っていた南谷さんは、下山中250mもの高さを頭から滑落。
その事故はニュースでも報道されていて、滑落のときは「頭の中はスローモーションでした。30秒くらいしか経ってないんでしょうけど、頭の中で色々考えていて1時間くらいに感じて。その時にまだ死にたくないって祈ったら、滑落が奇跡的に止まって無傷無骨折でした」と奇跡的な生還を明かした。

南谷さんはこの経験を生かして、トレーニングをさらに積み、安全登山をより心掛けるようになったという。

落下した時に足に刺さった!?

鎌のようにも見える、アイスアックスと呼ばれる道具を両手に持ち、氷の壁を駆け上がるように登るアイスクライミング。
八木名恵選手は、日本人選手として初めてW杯フル参戦、14年にはスピード部門でW杯総合10位となるなど、世界の第一線で活躍する日本の第一人者だ。

そんな八木選手は競技を始めたばかりの頃、氷壁から落下してしまい「落ちた時にアックスが足に刺さってしまって、『イタッ!』ってなりました」と飄々と話すと、ダウンタウン浜田さんは「それはもう痛いとかじゃない」と痛そうな顔。

さらに八木選手は「ロシアのW杯である選手がアックスを落としちゃって、それが跳ねて運営スタッフのおじさんの頬に刺さって貫通して…」と衝撃的な事故を話すと、浜田さんは顔を背けて怖がっていた。

同じように大きな怪我を負うことがあるのが、バイク競技。

「鈴鹿8時間耐久ロードレースで決勝前のフリー走行で思いっきり転倒して、左側のあばらを8本全部折って肺が全部潰れて、10日間意識不明で…」と笑顔で話す山中正之選手。
浜田さんが「なんでここにいるの?もう辞めてるでしょ、その段階で?」と驚くと、「自分の夢だったレースがあったんで、それに挑戦するためにもう一回レースやろうと思って」と復帰の理由を語る。

その山中選手が挑戦するレースは、世界で最も危険なレースと言われている『マン島TTレース』。
最高時速320km、平均時速210kmで街中を駆け抜けるこのレースは、標高差400mに200以上のカーブがひしめく難コースだ。
毎年重症者や死者が続出し、これまでに250人以上が亡くなる中、日本人で唯一出場している山中選手。
5月26日から開催される今年のマン島TTレース2018に出場する予定だ。

積乱雲に吸い込まれる!?

日本のパラグライダーの第一人者、扇澤郁選手。これまでに国内大会やW杯で常に上位入賞を納めてきた。
そんな扇澤選手が挑む過酷なレースはX-Alpsというレース。

オーストリアからスタートし、アルプス山脈を越え、ゴール地点のモナコまで1000km以上の距離を約2週間かけて争うこのレースでは、パラグライダーで飛行し地上に降り、次の飛行ポイントまで徒歩で移動を繰り返す過酷なレースだ。

このX-Alpsで日本人で唯一完走し、5位入賞したのが扇澤選手だ。

「長い時は9時間くらい飛んで、150〜160kmくらいの距離を飛んだことはあります」

そんな扇澤選手が最も警戒しているのが“積乱雲”。
積乱雲は強い上昇気流によってできた雲で、近くを通ると積乱雲に吸い込まれてしまうことがあるという。
オーストラリアの大会では2人が吸い込まれ、1人は雷に打たれて亡くなり、もう1人は9900m近くまで上がり凍ってしまい、降りてきて蘇生したという。

「その時はオーストリアの世界選手権のプレ大会だったんですが、蘇生して1週間後の世界選手権に出てました」と、扇澤選手の周りにも命がけアスリートがたくさんいるようだった。

そして、幅5センチのベルト状のラインの上で、命綱無しでトリックをしたり、数十メートルから数百メートルの高さでラインを渡りきるなど、危険極まりないスポーツ・スラックライン。
この競技で、日本人で初めてW杯で優勝した大杉徹選手が、スタジオでトリックを披露。

また、世界中の過酷な雪山で、いかに難易度の高いコースをアグレッシブに滑れるかを競うフリーライドスキーで、日本人として初めてワールドツアー出場を果たした楠泰輔選手と、アイスホッケー用のスケート靴と防具を着用し、障害物が設置された氷の斜面を4人で滑り降りながら氷上バトルを繰り広げるアイスクロス・ダウンヒルで、世界ランキング10位の山本純子選手も命がけの壮絶な体験でスタジオを盛り上げた。


命がけだからこそ到達できる“頂点の景色”を知る「命がけアスリート」たち。
これからも活躍が期待される。

『ジャンクSPORTS』毎週日曜日19:00~19:57放送