パライベント演出家、栗栖良依さん。

NPO法人SLOW LABELのディレクターで、『東京2020 開会式・閉会式 4式典総合プランニングチーム』の一員として活動している。
 

 
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自分が障がい者になった時に気が付いた

32歳の時に病気で右下肢機能が全廃。
自分が障がい者となり、障がい者には何をするにも選択肢が少ないと気付いた。

「どうしても障がい者になると、できないことの数を数えてしまうと思うんですね。あれもできなくなって、これもできなくなってという風に、できなくなることを数えがちだなと思うんですけど、逆にできることを数えたい」

例えばスポーツでも、健常者には趣味として、あるいは競技者を目指すなど取り組み方に選択肢があるが、障がい者にはパラリンピアンになるか、もしくはスポーツをしないという2択しかないように感じたという。
 

「甘えずに自分の力を出してやりなさい」

 

障がいを持った人たちの選択肢をもっと広げたいという願いから、気軽にスポーツを楽しめるトレーニングプログラムをフィジカルトレーナー、理学療法士と共に発案。
イベントでは身体、知的など、さまざまな障がいを持つ人たちが一緒に運動を楽しむことができる。

「栗栖さんは障がいを持っている人たちに対して、あなたたちも自分ができることをしっかりやりなさいと。甘えるんじゃなくて、自分の力を出してやりなさいっていう風に、そう言った意味を含めて活動しているので、正直すごいなと感じます」と、活動を共にするフィジカルトレーナーの松下慎司さんは話す。
 

 

「体を動かす楽しさを知ったり、残された機能の部分を、なんとかもっともっと働くようにトレーニングをしたり、なんかそういうプログラムを開発できたらいいなと思って」と話す来栖さんは、障がい者が楽しめるイベントを企画する。

スポーツを楽しんでもらうと同時に、今まで出来なかったことが「できる」ようになる喜びを知ってもらいたいという思いも込められている。

「体が動かしやすくなったことで、日常の暮らしの中でできることが増えて、楽しみが増えたとか、喜びが増えたとか、昨日の自分よりも明日の自分の方がもうちょっとできることが増えている」そんな風に思ってもらえるようなイベント作りを心がけている。
 

2020年に向けてー

 

『東京2020 開会式・閉会式 4式典総合プランニングチーム』の一員でもある来栖さん。

東京オリ・パラの開閉会式について、「2020年は1人でも多くの人たちがスポーツを始めたり、ボランティアなどに参加したり、そんな機会になってくれたら」と願っている。
また、「1人でも多くの障がいのある方に参加してほしいなって思います。そういう機会を作っていければいいな」と話す来栖さんの目は輝いていた。
 

 

栗栖良依(クリスヨシエ)

1977年10月14日生まれ 40歳 東京都出身 SLOW LABEL所属。
高校生の時にリレハンメル五輪開会式に影響を受け、東京造形大学に進学。
長野五輪では選手村内の式典交流班として運営に携わる。
2010年、病気で右下肢機能全廃。
2011年にSLOW LABEL設立。
障がい者、アーティスト、企業・職人をつなげ、特色を活かした新しい「モノづくり」と「コトづくり」に取り組んでいる。
東京2020 開会式・閉会式 4式典総合プランニングチームのメンバーの1人
 


(PARA☆DO!:毎週水曜夜10時54分放送
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