オンライン初診が特例措置として解禁

医療崩壊の予防措置として期待される、オンライン初診が始まった。
医療の現場から聞こえてきた本音とは。

医師:症状をくわしく教えていただいてもいいですか。

患者:もともと花粉症があって、ヒノキが先週から少しずつ強くなっていて、市販の薬だと効かなくなっていると思っていて。

クリニックと患者の自宅をテレビ電話でつなぐオンライン診療。

新型コロナウイルスの感染拡大にともない、これまでは認められていなかった初診患者のオンライン診療が、感染が終息するまでの特例措置として4月13日から受けられるようになった。

医師がモニター越しに話し掛けているのは、初めて受診するという患者。

患者:鼻が少しムズムズしたり、目がかゆいという症状がある。

医師:コンタクトはつけてますか?

患者:つけてます。

医師:それなら、コンタクトのまま点眼してもOKな抗アレルギー薬を出しますね。

患者は、受診前にネット上の問診で症状や過去の病気などを入力。

医師が、オンライン診療可能と判断すれば、予約した日時に電話やビデオ通話などで受診できる仕組みで、病院での感染リスクを避けることにもつながる。

オンラインで受診した患者:
今、コロナの影響であまり外に出歩きたくなくて、院内感染が怖いというところでオンライン診療をしたいと思った。ちゃんとお医者さんの顔が映って安心感があるという印象。

風邪などで発熱した人が、不安を抱えながら通院できず重症化するといったケースもあるが、医師は今後、そういった人たちにも活用してもらえるのではないかとみている。

患者と医療従事者双方の感染リスクを軽減

また、オンライン診療は、患者の負担はもちろん、医療を提供する側にも大きなメリットがあるという。

このクリニックの医師の中には、家庭内での感染を防ぐため子どもや奥さんと自主的に離れて暮らしているという人もいるそうだが、オンラインの導入により医療従事者の感染リスクも減らすことができる。

医療崩壊の予防措置として注目される、オンライン診療。

現場の医師の負担を減らす意味でも大きな一歩となりそうだが、こんな意見も。

クリニックフォア・金子和真医師:
やはり、患者さんを診察する中で、会話だけではなくてお腹を触ったり胸の音を聞いたり、喉の奥を見たりすることは重要な診断のファクターになっているので、そういう情報がとれなくなるのは非常に大きなデメリットだと思う。新型コロナウイルスが落ち着いた段階で、一度しっかりオンライン診療が良かったことと、できなかった、やるべきではないことはしっかり検証すべきことだと思う。

クリニックフォア・金子和真医師

オンライン医療にはいくつかクリアすべき課題が・・・

三田友梨佳キャスター:
遠隔医療については5G時代の到来で期待が高まっていますが、小泉さんはオンライン診療についてディスカッションに参加されているそうですが、どんな声が上がっていますか?

小泉耕二氏

IoT/AIの専門メディア IoTNEWS代表 小泉耕二氏:
実際に議論をする中で、オンライン医療についてクリアすべき課題が出てきています。
いくつか例を挙げますと、一つ目が「基礎疾患の把握」。その方がどういう疾患を持っているのか。先ほども問診の重要性についてVTRで話されていました。
もう一つは「緊急処置の対応」で、例えば新型コロナウィルスにかかっているなと医師が判断したとしてもオンラインだとすぐに治療にかかることができません。
三つ目は「なりすまし」でインターネットならではのことで、医者、患者双方で本当に本人なのかという確認手段を持たなくてはいけない。
最後は「支払い」で、皆さんがクレジットカードで支払えればいいですが、なかなかインフラが無かったり、現金で払いたい人はどうするんだという問題もあります。

三田友梨佳キャスター:
今後オンライン初診を普及させていくためにはどんなことが必要となりますか?

IoT/AIの専門メディア IoTNEWS代表 小泉耕二氏:
決済を含めたデジタル化へのインフラの準備がカギになると思います。あとは医療機関がデジタル化を進める上での何らかのインセンティブも必要になると思います。

三田友梨佳キャスター:
課題はたくさんあると思いますが、この瞬間も過酷な現場でウィルスと戦っている医療従事者の方がいます。テクノロジーを有効に活用しながら現場の負担が少しでも減る流れが定着することを期待します。

(「Live News α」4月14日放送分)