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あなたは1試合得点の“女子世界記録保持者”が日本にいることをご存知だろうか?
その記録保持者は、網本麻里選手。

高校1年生で日本代表に選ばれて以来、エースとして活躍している。
 

「泣き虫だったあの子が…」

 

「幼稚園に行くときも、先生たちに迷惑かけて、泣いているくらいだった子が、本当にいつの間にかたくましくなって、頑張っている姿をテレビとかで見たりすると感動します」と語るのは網本選手の母・恵子さん。

泣き虫だった幼稚園生は、小学3年生でバスケに出会い、夢中になった。

「すごいちっちゃい頃から夢だったんですよね、バスケット選手でオリンピックに出たいって思っていて」
 

 

名作漫画「スラムダンク」の人気キャラクター“みっちゃん”こと三井寿が憧れのプレイヤーで、小学校の頃には髪型を真似てベリーショートにしたほどだ。

「ミッチー(三井寿)が好きです。小学校の時に好きすぎて、この髪型にしてくださいってお願いしました」

しかし、生まれながら右足首の骨が変形する障がいがあった網本選手。

右足首の状態が悪化し走ることができなくなり、中学1年生の時、バスケを断念することになってしまった。

「その時はバスケができないと思ってずっと泣いて、毎晩泣いていたんですけど、私の母が、『娘がバスケをしている姿が見たい』って、どうにかしてバスケができないかと思ってくれたみたいで、その時に車いすバスケを見つけてくれて」
 

もう一つのバスケで世界記録

 

母が見つけてくれたもう一つのバスケ。

車いすバスケでメキメキと頭角を表した網本選手は、16歳で日本代表デビュー、19歳で初出場した2008年北京パラリンピックで大会得点王に輝くと、22歳で出場したU25世界選手権では1試合51得点の世界記録を樹立。

この時打ち立てた前人未到の大記録は、いまだ誰にも破られていない。

ツボにハマると3ポイントシュートをバンバン決めていく三井のプレースタイルに心底惚れ込み、
そして1試合51得点の世界記録を樹立した時には、三井と同じような感覚、絶対にシュートを外さない“ゾーン”を体感したという。

「車いすバスケの難しさは、やっぱり車いすを動かすのが難しいです。でも奥が深いから楽しい」

そう話す網本選手の日本代表での練習を見ていると、面白いようにゴールを決めていく網本選手の姿は、まさに三井寿を見ているようだった。

 

「人って変わるんだなぁって、あの子によって勉強させられましたね。ずっと車いすバスケを通して、いろんな人に勇気を与えてほしい」と母は願う。

現在、世界最高峰のドイツブンデスリーガに挑戦中の網本選手は、2年後の2020年東京パラリンピックが、自らの集大成だと語る。

そんな彼女のプレーを生で見に行かない理由はない。

2020年、東京でまた新たな金字塔を打ち立てる姿を期待したい。
 

 

網本麻里(アミモトマリ)

1988年11月15日生まれ 29歳 大阪府出身
小3からバスケットボールをプレー。
右足つま先の骨が内側に折れ曲がるように変形する障害のため、中1の時にドクターストップ。
中2の夏にはつま先の骨を切る手術を受け、バスケができなくなった。
母と一緒に訪れた大阪市長居障がい者スポーツセンターで車いすバスケに出合い、日本代表のエースに成長。
2016年からは世界最高峰のドイツ・ブンデスリーガでプレー。
 

(PARA☆DO!:毎週水曜夜10時54分放送
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