パラ走り幅跳びを始めてたった3年で、2016年リオパラリンピックで4位入賞した、前川楓選手。

その距離は当時のアジア新記録だった。

今、彼女が見据える先は…?
 

絶望の中で見つけた走り幅跳び

 
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世界と戦う二十歳のパラアスリート前川楓選手。

バスケットボールに夢中だった中学3年で交通事故に遭い、右大腿部を切断した。
これまでと同じ生活すらもできなくなってしまうのではないかという絶望の中で、彼女が見つけた光が“走り幅跳び”だった。

「幅跳びが凄く大好きで、本当に飛んでいるときは楽しいし、風を切る感覚とかも凄く気持ちいです」

「跳んでる時が何よりも楽しい」と語る彼女は、2016年リオパラリンピックに出場すると3m68を跳び、いきなり4位に入賞。
メダルまであと一歩の活躍を見せた。

 

さらに上を目指すために

メダルを目指す彼女が考えたことは、世界と戦うために「もっと強くなりたい」ということだった。

2017年春から、同じ三重県に住む井村久美子コーチに指導を依頼。
井村コーチは現役時代にイケクミ(旧姓:池田)の愛称で人気を博した、健常の女子走り幅跳び日本記録保持者(6m86)である。
 

 

井村コーチは「彼女は凄く不器用なんですけど、できるまでやるので、粘り強さはすごいです」と前川選手を評価する。

実はそれまで自己流のフォームで跳んでいた前川選手。

「コーチと話しながら、次はここを変えてやってみようとか、そういうのが凄く楽しいです。まだまだできない事がたくさんあるので、いきなりできるようになったりは絶対しないので、コツコツ続けることが大事かなと思います」

 

井村コーチのアドバイスと地道な努力で、記録もどんどん上昇。

今年5月12日、13日に開催された中部実業団対抗陸上競技選手権大会では、追い風参考記録ながら目標だった4mを超える自己ベスト、4m05をマークした。
 

東京パラで目指すメダル

 

「練習の生活もしっかり自分のためにやっているのはとても凄いことです。でも世界でメダルを取るためにはまだまだやることがたくさんあるので、現状に満足することなく頑張りましょう」と、井村コーチは前川選手の更なる進化を期待する。

前川選手が目指すのは、2年後に迫った東京パラリンピックだ。

「2020年に東京パラリンピックがあるので、そこでメダルを獲得することが一番の目標です。自信を持っていろんな人に私のことを見に来てって言えるような選手になりたいです」

義足のジャンパーはメダルの夢へ向かって飛躍する。
 

 

前川楓(マエガワカエデ)

1998年2月24日生まれ 20歳 三重県出身 チームKAITEKI所属
中3の時に交通事故に遭い、右大腿部を切断。
高校入学後、リハビリ担当医の勧めで義足を使った陸上競技に取り組む。
16年リオデジャネイロ・パラリンピックは4位、17年世界パラ陸上ロンドン大会では銀メダルを獲得。
17年から女子走り幅跳びの日本記録保持者である井村久美子(旧姓:池田)さんにコーチを依頼し、東京2020でのメダル獲得を目指す。
自己ベスト4m05(2018年5月中部実業団対抗陸上競技大会・追い風参考記録)
 

(PARA☆DO!:毎週水曜夜10時54分放送
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