「何人いるんだ?」

懐中電灯の明かりだけが頼りな、真っ暗な洞窟の中、救助隊員が発見した少年らに問いかけた。

「13人」

答えたのは、タイ北部チェンライのタムルアン洞窟で、行方不明になっていた少年ら13人だ。
行方不明から9日が経った、日本時間2日の午後11時30分頃、全員無事であることが確認された。


「五分五分だと思っていた」

地元のサッカーチームの少年12人と、25歳のコーチ1人は、6月23日に消息が途絶えていた。
現地メディアは、誕生日だった少年のサプライズパーティーをするつもりで、洞窟に入ったと伝えている。
ところがその後、大雨が降ったことで洞窟内に大量の雨水が流れ込んだため、出られなくなってしまったという。

少年らの捜索は、タイ海軍だけでなくイギリスなど、海外の専門家も加わり行われたが、雨季の大雨で洞窟内の水位が上昇、それに加えて泥により水が濁ったため、捜索は困難を極めた。

それだけに、生存確認の知らせが飛び込んできたことに、少年らの家族たちは喜びを口にした。

「息子が生きている確率は五分五分だと思っていた。もう息子を何日も待っています。今日は最高の日だ。息子にオムレツを食べさせたい」

また、チェンライ県知事が少年らの無事を報告すると、現地の記者たちも喜びを見せた。知事によると、到着した医療チームは少年らの元に、栄養補給用ゼリーや抗生物質を届けたそうだ。

高台でつないだ命

消息が途絶えてから、今回の発見までの9日間、少年らは暗い洞窟の中で、どのように過ごしていたのか。

少年らがいたのは、洞窟の入り口から約4~5km離れた場所で、大量の水が溜まった先にある高台だった。
地元メディア「カオソット」によると、体力の消耗を避けるため、高台で少年らは横になり、洞窟の上からしたたり落ちる水や、持参した炭酸飲料などを飲んで、命をつないだという。

エッカポン・チャンタウォンコーチ(25)

その指示をしていたのが、唯一の大人であるエッカポン・チャンタウォンコーチ(25)だ。コーチは12人らの少年らをひたすら励まし続けた。これまでのところ、全員の体調に大きな問題はないという。

一刻も早い救出が待たれるが、洞窟内は現在も水位が高い場所があり、移動するにはベテランのダイバーでも困難な状況が続いているため、現地では様々な救出方法が検討されている。


(「プライムニュース イブニング」7月3日放送分より)