そろわない足並み

東京都が休業要請や、協力金の支給を決めた一方、周辺の自治体との間では足並みに乱れも見える。
10日午後8時前の品川駅前。
金曜日だが、シャッターを閉めている店が多く見られた。
ネオンが消え、静まり返った夜の街。

休業要請などの実施を前に、東京・品川では、すでに多くの店が休業していた。
緊急事態宣言の対象地域となっている、東京、神奈川、埼玉、千葉。
しかし、休業要請などをめぐる足並みはそろっていない。

東京都の小池知事が、午後の会見で、休業要請の対象施設について発表した、そのおよそ1時間半後。

千葉県・森田知事:
各県とも事情が違う。千葉県においては、東京と同じというわけには。財政面も含めて、同じというわけにはいかない

あらためて休業要請は行わないと表明した。

森田知事と同じく、休業要請をしばらく行わない方針を示していた神奈川県の黒岩知事。
9日の9都県市長によるテレビ会議では

神奈川県・黒岩知事:
休業要請したときには、補償の問題とセットになっていないとダメだと。東京都とそれ以外とは、全然財政規模が違う

ところが一転、10日の会見では

神奈川県・黒岩知事:
ずれがあるだけで、いろんな混乱がある。東京と神奈川に差がありませんと、いち早く皆さんにメッセージとして伝えたい

と方針を転換。
東京と同じ11日から休業を要請すると表明した。
黒岩知事は、「臨時の交付金を活用できるかがカギとなる。休業補償はできないが、東京都が協力金を払われるところには何らかしないといけない」と話した。

そして埼玉県も、東京や神奈川の発表を受け、週明けの13日から休業要請を行うと発表した。

埼玉県・大野知事:
「埼玉県としては、やはり首都圏が一体となって対応するべきと考えている」

対象となるのは、学校や劇場、映画館のほか、キャバレー、ナイトクラブなど。
一方、東京都が営業時間の短縮などを求めた居酒屋を含む飲食店について、埼玉県は対象から除外している。

街の人「不公平感がある」「意味がない」

そろわない休業要請の足並みに、対象地域から都内に通勤している、働く人たちの反応は。

東京在住 在勤(60代):
不公平感があるので、一緒がいい

東京在住 在勤(40代):
千葉に買いに行けばいいじゃんとなったら、本末転倒の話。自覚に任せるしかない

千葉から東京に通勤(40代)
どこも一斉にそろえてもらった方がいい。結局、意味がなくなってしまう

埼玉から東京に通勤(20代)
千葉、埼玉とか、主要なところは足並みそろえないと、これからは厳しいのでは

首都圏の対応がばらつく中、感染拡大を防ぐことはできるのか。

自治体同士の連携が重要

内田嶺衣奈キャスター:
各自治体の対応、街の声を聞きますと皆さん「足並みをそろえて欲しい」と言っていますが、バラバラなようにも感じます。どう捉えられていますか?

デロイトトーマツグループCSO 松江英夫氏:
各自治体で財源の違いもありますから、かなり事情が違うのでどこまで踏み込むか。
自治体ごとに差が出てしまうという側面がかなりあると思うんです。現実だと思う。

デロイトトーマツグループCSO 松江英夫氏:
一方で、今回の感染リスクの特徴というのは、「人が移動することによって広がっていく」というところなんですよね。
「ここをどう制限するか?」ということになると、単に個別の自治体ごとで判断するのではなくて、横にいかに連携してこれを食い止めていくかというのが、重要になってくるケースだと思うんですね。
人の命であるとか、医療体制の崩壊を防ぐとか、こういった一番上に来る目的を共有してですね、事情は異なるが、自治体同士が横で大同団結していく。
こういう目線での決断だとかリーダーシップが、非常に大事じゃないかなというふうに思いますね。

内田嶺衣奈キャスター:
各都道府県によってそれぞれの事情があって、財源の差があるというのは私たちも分かります。
けれどもそれを踏まえた上で足並みをそろえるにはどうしたらいいのか。
そこを国が補って住んでいる場所に関係なく安心感を得られるようにしていくべきではないでしょうか。

(「Live News α」4月10日放送分)