東京都の休業要請について、10日午後、小池知事が具体的な業種などを発表した。

会見のポイントをまとめた。
まずは百貨店、ホームセンターは、生活必需物資売り場のみ営業。

そして、ここはかなり問題視されていたが、理髪店や美容室は、休業要請対象から一転、対象外になった。

そして、飲食店と居酒屋は、午前5時から午後8時まで営業はしていいと。
ただし、酒類の提供は、午後7時までとなった。

さらに、「感染拡大防止協力金」を、最大で100万円、単独だと50万円となった。

加藤綾子キャスター「当初、小池都知事は、百貨店やホームセンター、理髪店については休業要請していましたが、どうして、このような形になったんでしょうか?」

フジテレビ・風間晋解説委員「これが、まさに政治の妥協の技術ってやつだと思います。小池さんにとっては、休業対象をきょう発表して、あすスタートするということが一番大事だったわけです。一方で、政府は、ホームセンターは事業継続とか、基本的対処方針に書き込んだことを死守したい、メンツを守りたいと。つまり、政府は名を取って、小池さんは実を取ったというのが、この結果じゃないかなと思います」

加藤キャスター「小池知事は、国に譲歩したという見方でいいんでしょうか?」

風間解説委員「小池知事は、譲歩した格好をして実を取った。あすスタートさせると。とにかくこの週末は、店を開かないでください。人は外に出ないでくださいという、そっちの方を取ったということだと思います」

加藤キャスター「百貨店などで、生活必需物資売り場は営業していいですよということは、いわゆる食料品、デパ地下などはいいとなるわけですよね。でも、そういったところに、ばっと人が来たら...」

東京工業大学リベラルアーツ研究教育院長・上田紀行氏「先週の週末も、スーパーは危なかったですよ。子どもも連れて、みんな来るし。だから、そこですごい濃厚接触があるおそれがあるから、本当にすいているときに買いにいかないといけないですね。あと、居酒屋だって、8時までオープンで、7時がラストオーダーだと、行きたい人が、そこに押しかけるかもしれない」

加藤キャスター「最後の駆け込みで、仕事終わりに1杯なんて人が集まるかも。福岡だと、美容室でクラスターが発生していますから、各店舗で、どういうふうにお客さんとの間隔を開けるかなど、そういう対策も求められるということだと思います。9日の番組で、休業補償の問題を取り上げましたが、感染拡大防止協力金。これは、イコール補償金ととらえてよろしいでしょうか?」

風間解説委員「これは、協力金というところが、ミソだと思うんです。補償っていうことになると、政府も、東京都の周りの県も、とてもじゃないけど認められないと。動けなくなるという反発が出てくるわけです。でも、補償じゃないんです。これは、協力をお願いしたことに応えてくれたお礼というか。だから協力金なんですよというくくり方で、物事を進ませることができたということだと思います」

加藤キャスター「要請通りに飲食店を時短にしたら、この協力金をもらえる。休業にしたらどうなるんですか?」

風間解説委員「休業にしても協力金です、この場合は。要するに、補償だと、金額がバラバラになるわけじゃないですか。協力金だと、それぞれ一括のお金をポン、ポン、ポンと決まった金額を出せばいいという、そういうところも違いだと思います」

この発表について、街では早くも、さまざまな不安や疑問が広がっている。

加藤キャスター「感染症の専門家から見て、今回の東京都の休業要請というのはどう思われますか? 効果期待できそうですか?」

昭和大学医学部・二木芳人客員教授「実は、医療は結構、切迫した状態にあります。何がなんでも、ここで食い止めていただきたいんですね。ですから、都知事がお出しになられた結構厳しい条件を、わたしたちはかなり踏み込んで、思い切ってやってくださるなと思っていたんですが、その後、国との折衝で少し緩めになっちゃいましたね」

加藤綾子キャスター「これってどうですか? ちょっと残念だなという...」

二木教授「残念に思っております。要請だけで、なかなか人との接触8割減は難しいと思うんですよね。ですから、ある程度、お店も閉めていただいて、出かけても仕方ないという状況を作ることも大事かなと思ったんです」

加藤キャスター「ハード面をどうにかしないと。そこがちょっとオープンしていると、わたしたちも、開いているから、ちょっと気晴らしにという誘惑がありますもんね。これなら、安倍首相の『人と人との接触を8割減らす』、ちょっと難しくなってくるかなと思うんですよね」

加藤キャスター「もう一度このグラフを見ると、対策がないと、ぐっと上がってしまう。2割接触を減らすと、ちょっと緩やかになる。首相の求めた8割接触を減らすと、このようにぐっと下がっていく。これはどうでしょうか?」

二木教授「これは、やはり8割接触を減らすのは、かなり大変なことだと思います。しかしながら、今までもかなり皆さん自粛してくださって、頑張ってくださったんですけどね。もう、ひと踏ん張り。それと先ほどの“うっかり”というようなところを減らすためのハード面がそろえれば、8割も、おそらく無理な数字ではないかなと。ただ、自民党の偉い方が、『8割なんて無理だ』とおっしゃいましたが、1人1人が、そういう意識を持って努力してくだされば、2週間後に、これも達成可能じゃないかなと希望的に思っております」

加藤キャスター「あらためて、また1人ひとりの行動自覚が求められると思いますが、この環境の中で8割減らす。これ、できるのかなという」

上田紀行氏「8割だったら、もっと徹底しないと。やはり命と経済を両方立たせよう、感染を防ぎながら経済も立て直そうって、今、経済っていう場合じゃなくて、感染を防ぐという命の方の問題をやらないといけない時に、まだ経済をっていう。1カ月ぐらいは、命が第一なんだって言い切らないといけない時期に来ていますよね」

加藤キャスター「何より優先されるべきは、もちろん経済も大切ですが、まずはコロナウイルスにかからないようにするためにはどうしたらいいか、広げないためにはどうしたらいいかというところを一番に考えないと、なかなか行動もということですよね。風間さん、この8割減らすってどうですかね?」

風間解説委員「そのためにも、東京のやり方というのを、各府県が、近隣の自治体がまねしていかなくちゃいけないかなと思うんです。やはり東京は、危機感も一番強いわけだし、準備や対応というのも一番進んでいるわけですよね。そういう意味では、各自治体も東京を参考にしながら、自分たちの対応を考えていくというのが、一番ありそうなやり方なんじゃないかなと思いますね」

加藤キャスター「他県からすると、東京都がこうやって決めた内容についてはどう思ってるんですかね」

風間解説委員「内容は、いろいろと反発もあるかもしれませんけれども、わたし自身は、東京が考えた協力金というやり方はすごくよくて。つまり、補償は絶対だめだけど、協力金という形のお金の出し方だったら、国もそこを補填していく余地があると思いますし。であれば、ほかの府県もそういうやり方を同じようにやっていける可能性が、よりあるんだと思います」