レストランクオリティーの高級食材を家でおいしく!
新型コロナウイルス感染防止で飲食店などの臨時休業が相次ぐ中、余った食材を生かす新たな取り組みが始まった。
訪れたのは東京・港区の駐車スペースに設置された緑色の小さなテント。
そこには「お肉販売中」の文字が…
これは、全国のホテルや三つ星レストランなどにお肉を卸している黒毛和牛の生肉卸専門店ヤザワミートが、一般客向けに始めたお店。
買い物客:
普段、なかなか買えないものをおいしく安く食べられて、家族もすごく喜んでます。
ヤザワミート・東海林一紀副社長:
(黒毛和牛の)A5ランクのお肉を毎日出している。レストランに行けない人々も多いと思うので、レストランのクオリティーの肉を家でもおいしく食べてもらえたら…
外食の需要が下がったのに伴い、牛肉の価格も下落。
こうした食材を無駄にしないことに加え、農家の不安を解消する狙いもあるという。
緊急事態宣言が発令される中、飲食店などの小売が影響を受け、そうした食品を家庭向けに販売する動きは広がりを見せている。
ツイッターで反響!150セットは瞬く間に完売
百貨店やレストランなどに野菜を卸している農家から送られてきた、行き場を失った野菜たち。
積まれたにんじんのカゴの中身は20キロずつ。このほかにも農家には4トンもの在庫があるという。
8日、百貨店内の青果店や卸を営む三浦さんがツイッターで「本当に大量のフードロスが発生しています。反響あれば企画立ち上げたいと思います」と呼びかけたところ、大きな反響があった。
9日から早速こうした野菜を集めて、ネット販売を開始したところ...
リビングルーツ・三浦大輝社長:
普段、お世話になっている百貨店が急きょ休業を取り決めたことで、実際に目の前に廃棄される野菜、食品が並んだときに、これを捨てるのはもったいないなと。原価というか、ギリギリのところでやっている。
段ボール箱いっぱいに無農薬のホウレン草やニンジンなどの野菜を詰め合わせ2000円。
三浦さんは都内の自分の店を閉め、こうした野菜を集め販売することに集中しているという。
その願いが届いたのか、午後5時からの販売で用意した150セットは瞬く間に完売した。
リビングルーツ・三浦大輝社長:
これで利益になっていないので、むしろ赤字というぐらいでやっている。みんな助け合って、なんとかしていかないといけないタイミングだと思う。少しでもこのサービスを通して、こういった現状をたくさんの人々に知ってもらい、それが将来、1つきっかけになってくれればいいと思う。
この難局を乗り切るために、さまざまな助け合いが生まれている。
オンラインだからこそできる新サービスが増えている
新型コロナの感染防止のためLive News αのスタジオからコメンテーターの石倉秀明さんに中継で話を聞いた。
内田 嶺衣奈キャスター:
こういった新たな取り組みも広がっているようですが、石倉さんはいかがでしょうか?
(株)キャスター取締役COO・石倉秀明氏:
そうですね、皆さんいろいろなところで影響が出ていると思いますが、その中で何とかしようと工夫をされている前向きな方が非常に増えている印象があります。私の会社もオンラインで事業をやっているので、個人や法人の方から自分の仕事をどうやったらオンライン化できるかという相談が増えています。
内田 嶺衣奈キャスター:
具体的にはどういった相談がありますか?
(株)キャスター取締役COO・石倉秀明氏:
例えば美容師さんからも相談があって、通常の仕事ができないのでオンラインで何かできないかということだったので、その方はオンラインでヘアメイクの講座をWeb会議のシステムを作ってやっていますし、観光地に行くと似顔絵を描いてくれる方がいますが、その方がオンラインで子供の似顔絵を描いてそれを祖父母に送る取り組みを始めたりとかオンラインで何とかしようという取り組みが増えています
内田 嶺衣奈キャスター:
私が通っているジムもオンラインでパーソナルトレーニングを始めたりとかしていて、業種が広がってきていますね?
(株)キャスター取締役COO・石倉秀明氏:
オンラインだからこそできる新しいサービスだったり、取り組みが今後も増えていく流れはできてきていると思います
内田 嶺衣奈キャスター:
こういった自粛が続いていく中、様々な業種で活路を見いだす動きが出始めています。オンラインサービスはどこまで広がりを見せるのでしょうか。
(「Live News α」4月9日放送分)