史上初の緊急事態宣言発令

史上初の非常事態宣言が発令された首都・東京。
運命の29日間の初日、街にはどんな変化が起きているのか。

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独自の”営業術”で休業要請を乗り切る

「Live News it!」の取材班は、東京都が休業を要請する可能性がある業種の一つ、居酒屋に向かった。東京都内の居酒屋「ほうぼう屋」の店内にはずらりとお酒が並ぶが、この店ではお酒の提供を原則取りやめたという。

居酒屋を改め、新たに始めたのが弁当店だ。
これまでの営業時間は、仕事帰りの客に合わせ午後6時から午前0時。これを、弁当店への衣替えに合わせ、昼時から夕食時にかけて、午前11時から午後7時までに改めた。

ほうぼう屋・櫻田好子店主:
もしかして本当に明日にでも完全にやめる(休業)かもしれない。だけど、ギリギリまで頑張ってみたい。明日のことは分からない

同じ居酒屋の中には、独自の対策で休業要請を乗り切ろうとする店がある。

居酒屋「かどや」は、客同士の密着を防ぐために、アクリル板の仕切りを設置。また、換気を良くするために、壁に通気口を開ける感染対策を施した。

さらに、独自の方法で打開を試みるお店も・・・

東京・文京区にある「ラーメン大至」は昔懐かしい味で人気の店。
しかし、店内が狭く座席の間に十分な距離がとれないため、通常の営業を取りやめ、青空の下でのテイクアウト販売に舵を切った。

従業員:
しょうゆラーメンです!お待たせました!

外出自粛要請で、多くの時間を自宅で過ごしていた常連客が、いつもの味を求めてやってくる。
お客に購入した理由を聞いてみると...。

客:
中で食べるのはちょっと不安だけど、ラーメン食べたいし。持ち帰り用があったらその方が安心して食べられる

店は収入ゼロとなる休業を避け、試行錯誤の末にこのテイクアウトに踏み切った。

ラーメン大至・柳﨑一紀店主:
補償がどうなるか分からないので、その手続きというより、今自分でできることを始めようと思って。(経営は)厳しいです。お店を営業して売り上げが保たれるかといったら全然保てない。
お昼の状況でいうと4分の1から5分の1

クラブDJは”お買い物代行ボランティア”

さらに、休業対策で新たな“お仕事”に乗り出したのが、クラブDJ。

東京・六本木のクラブ「V2 TOKYO」は若者たちを音楽で盛り上げてきた。
しかし先週末から、外出が不安な高齢者に代わって、食料品や生活用品などを購入し、自宅に届けるお買い物代行ボランティアを始めた。

クラブDJ・YAKSAさん:
ボランティアとかやったらいいのではと言う案がみんなから出て、高齢者は不安だと思うので、買い物代行していけたら

休業が要請される可能性があるクラブのDJやスタッフが、困っている高齢者の生活をサポートする。このボランティアは、休業要請が明けるまで続ける考えだ。

V2TOKYO・石山裕之支配人:
もちろん従業員は消毒・マスク・手袋をして届けに行っている。一人でも多くの不安を抱えている人を助けれたらなと思います
 

(「Live News it!」4月8日放送分より)