秋田県内25市町村の魅力や輝いている人などを紹介する「25@」。今回は、地域おこし協力隊とユーチューバーの顔を持ち、田舎暮らしの良さを発信している北秋田市の女性の姿を追った。

 北秋田市の地域おこし協力隊・斎藤美奈子さん。

 阿仁比立内という豪雪地帯に暮らし、日々雪の多さに圧倒されている。

 「阿仁の方に冬に来たことがあったが、それでも積もる量が容易じゃないなって。身をもって感じているところです」と話す斎藤さん。

 なぜ山あいで生活しているのか。

 斎藤さんは神奈川県出身で、スペインに滞在した経験もあるが、以前から田舎暮らしに興味があった。

 秋田を選んだ理由を聞くと、斎藤さんは「きりたんぽ、比内地鶏、いぶりがっこ、温泉、日本酒、と出てきて秋田一択だった。もうご縁ですね」と話した。

 そして2020年7月、斎藤さんは北秋田市の地域おこし協力隊に着任。

 漠然とした秋田への憧れ。
 任務の始まりは市内への移住・定住の促進や移住者のサポートだった。

 当初は中心部の鷹巣地区に住みながら活動していたが、それでも物足りず、2021年12月、理想の田舎暮らしを求めて比立内に引っ越した。

 斎藤さんは「やっと1年半過ごして様子が分かってきて、秋田の暮らし方も分かって、いろんなタイミングがあって、いま比立内に来られた。私のザ田舎ライフ、理想に近づいている。とにかく山が見えて星が見えてというのが1番」と話す。

 試行錯誤でつかんだ理想のライフスタイル。

 その中で斎藤さんはいま、秋田内陸線・比立内駅の一室を改装し、移住者などの共有スペースを作っている。

 Wi-Fi環境を整備し、家具も置かれる予定で、快適で自然を感じながら仕事ができる空間を目指す。1月29日に一般開放される予定。

 斎藤さんは「私みたいな移住者とか地元の住民が話すきっかけの場、出会うきっかけの場になって、輪が広がる場所になったらいいなというのが1番の思い」と期待している。

 さらに、斎藤さんにはもう1つの顔が。

 今話題のユーチューバーだ。日々の活動や自らの暮らしの様子を動画で紹介している。

 協力隊の任期を終えたあとも、北秋田市に身を置いて活動したいと話す斎藤さん。

 マタギ文化が生むクマ肉など地域に根付く「食」。そして、あまり知られていない北秋田の「発酵」手法などを国の内外に発信し、多くの人を呼び込みたいと考えている。

 今後の活動について斎藤さんは「皆さんが、ここで生まれ育って作ってきた文化・風習を大切にしていきたいと思っていて、ただ、時代が変わっていく中でアップデートはしていかないといけない。アップデートできる要素を持つ人って、県外の方や移住者だったりすると思う。そういった方と地域の方がうまく交わり合いながら、新しい北秋田・比立内を作っていきたいと思う」と意気込んでいる。