全国で爆発的に増えているオミクロン株ですが、最前線で患者と向き合ってきた医師は危機感を強めています。
旭川赤十字病院 牧野 憲一院長:「倍々ゲームで日ごとに倍になるという、大変恐ろしい増え方をしている」
強い危機感を抱くのは北海道旭川市の基幹病院、旭川赤十字病院の牧野院長。
年末年始に人が動いた影響で、旭川市内では近く感染者が10倍に膨らむ可能性があると懸念しています。
旭川赤十字病院 牧野 憲一院長:「現時点では旭川市内のコロナは落ち着いていますけれども、これだけ人が動く観光客が入ってくるのであれば、これから1~2週間のうちに市内の感染者数は10倍ぐらい跳ね上がる」
さらに、気になるのは重症化リスク。WHO世界保健機関は若い人と同様に高齢者もリスクが低い可能性があるとしていますが、牧野院長はかつてないスピードで感染者が増加した場合、結果的に重症者が増える可能性があると危惧します。
旭川赤十字病院 牧野 憲一院長:「重症化率が仮に10分の1だとしても、10倍の感染者が出たら、同じだけの重症者が出てしまう。すぐに安心できるものではない」
このため、医療ひっ迫を防ぐためにも、今こそ医療機関の連携が欠かせないと訴えます。
旭川赤十字病院 牧野 憲一院長:「自宅療養や宿泊療養もいいですよとなってきている。急には病床(の使用率)も増えないと予想しています。逆に問題になるのは、宿泊療養が増えてくる。そうなった場合には医師会の方で自宅療養の人を経過観察する、といった協力するという体制を2021年からつくっております」