クレジットカードの三井住友トラストクラブ株式会社(ダイナースクラブカード発行会社)は、2021年11月、今年度の「2021 CRMベストプラクティス賞」(注1)を受賞しました。

今回はこの栄えある賞を受賞するまでのストーリーをご紹介します。


三井住友トラストクラブは、専業信託銀行である三井住友信託銀行の100%子会社として、クレジットカード事業を行っています。現在発行している二つのブランド、ダイナースクラブ(国際ブランド:Diners Club)とTRUST CLUBカード(国際ブランド:Visa/Mastercard(R))のそれぞれ特性を生かした商品・サービスは、長年にわたり多くのお客様から支持をいただいています。とくにダイナースクラブは当社が日本における唯一の発行会社であり、1960年に日本で初めてのクレジットカードとして誕生して以来、ステータスの高い独創的なカードとして認知されています。


長い歴史=旧態依然と思われがちですが、さにあらず。つねにクレジットカード業界の最先端を切り開く心意気が信条です。顧客コミュニケーションに関しても、さらに上質な顧客体験を提供できるはず、と考え、取り組みを開始したのが2017年。足掛け4年をかけた統合CRMが評価されたことに誰よりも感動しているのが、プロジェクトリーダーを務めた現・経営企画部営業高度化チームのチーム長、渡部 吉一(わたべ よしかず)です。


課題は明白だった。顧客=個客のオンリーワンの情報管理の連携を目指そう!


「ダイナースクラブの会員でよかった」という感動をお届けする上で一つ課題となっていたのが、情報の分散化です。外勤・内勤、営業、コールセンター、コンシェルジュデスクやトラベルデスク、会員専用ラウンジといった部門ごとに情報が管理され、それぞれの担当者は素早く適切な対応ができても、全体としてパーソナライズされた一貫性のある顧客体験は提供できていませんでした。


統合CRM (Customer Relationship Management/カスタマーリレーションシップマネージメント:顧客情報を可視化し、部署間の垣根を越えて一元管理する手法)のシステム構築は、全社一丸の課題として取り組みをスタートしました。顧客接点を持つ各部署から要員を募り、プロジェクトチームを編成。外部のコンサルティング会社(アビームコンサルティング株式会社)、システムのプラットフォーム企業(セールスフォース・ドットコム)とも強固なタッグを組みました。


「会員目線」「現場目線」を旗印に掲げ、「真理は細部に宿る」のごとく、いくつものアクションを実行しました。

1.   現場の声をつぶさにヒアリング。

2.   あるべき姿をとことんディスカッション。

3.   徹底的にトレーニング。

4.   関係各部署へコンセプトを根気よく説明。

繰り返し実施したものもあります。そのたびに現場スタッフからリクエストや意見、アイディアが次々と提示され、顧客管理画面の構想が固まっていきました。


プロジェクトを進める中で、スタッフから「理想的だが実現不可能では」「中長期的すぎて将来が見えない」「CRMを活用する余裕がない」などの声もしばしば耳にしましたが、一方でこのシステムを欲していない社員は一人もいないことも同時に感じました。


プロジェクトチームメンバーの知見・経験を深めるために、顧客のおもてなしに統合CRMを活用して成功している企業の見学も実施しました。

神奈川県鶴巻温泉の旅館「陣屋」の視察は、当社の統合CRMをどのように作り上げていくか、の疑問に対する大きな示唆を与えてくれました。


当初Salesforceのクラウドサービスは「最先端のクラウドテクノロジー」というイメージを強く持っていたため、当社のような「顧客の年齢層も広く、老舗カードブランドである当社が利活用できるのか」という疑問がありました。


陣屋は100年以上の歴史を持つ老舗旅館ですがセールスフォース・ドットコムの先進的なCRMを導入していると知り、視察にお伺いしました。広大な旅館内で女将さんとスタッフがクラウドでしっかりとタイムリーに情報連携を行い、宿泊者個々人に高品質なサービスを心地よく提供されている様子に感銘を受けました。


この時、われわれのおもてなしの心をお客様にお届けするために、当社にとってCRMは本当に必要なソリューションだと確信したのです。人間でしか付加価値を創り出せない旅館業のような領域であっても、デジタルソリューションとの融合によってサービスの価値を向上できる点に気づかされた瞬間でした。


「おもてなし」のために必要な会員情報を一つの画面に全て集約


2019年4月に完成した統合CRMを、当社では想いをこめて「CREST(Customer Relationship Enriched STrategic system/クレスト)」と呼んでいます。

諸事情により管理画面をご覧いただけないのはとても残念ですが、1つの画面で、「おもてなし」に必要な情報をすべて具備しています。

1.   カード保有情報:会員の保有しているカードやステータス、対応中の案件の有無など、会員対応時に把握しておくべき情報をアイコンで分かりやすく分類、マウスオーバーで情報を表示。

2.   対応履歴:電話/Web/メール/面談など、会員とのすべての接点の情報及び、申し送り事項や注意事項を一画面へ集約。

3.   多様性に満ちた富裕層の思考情報:趣味嗜好などのインサイト情報や手配時の注意事項、入会時の経緯・目的などを付加。


こうして、「いつも同じチームのように一体となった」「まるで専任の担当者がいるかのような」「会員様一人ひとりに合わせた」対応が可能になりました。


顧客対応の表側はお一人お一人に対してアナログなきめ細やかさを極めつつ、裏側では最先端のCRMテクノロジーを導入した「特別なおもてなし」の提供に成功したことが、2021 CRMベストプラクティス賞の受賞につながりました。


「ここでしか、見つけられないものがある。」


これは、ダイナースクラブが掲げるブランドメッセージです。

コロナ禍において、富裕層の趣味・嗜好の多様化が進んだと実感しています。だからこそ、One to One/Only Oneのおもてなしが重要で、顧客との関係を進化させる絶好の機会と捉えています。

AIを導入し、CRM情報の利活用にも着手し、今後は社内のみならず、ダイナースクラブ加盟店様やパートナー企業とのアライアンスを含むデータドリブンな付加価値の提供も検討しており、先が読めない時代の中でも、顧客の真のニーズを察知して、タイムリーなご提案でさらなる信頼関係を構築していきたいと考えています。


注1 CRMベストプラクティス賞は、「顧客中心主義経営」の実現を目指し、戦略、オペレーション、組織の観点から顧客との関係を構築し、その成果をあげている企業・官公庁・団体を「CRMベストプラクティス賞」として顕彰し、CRM推進のモデルケース創りや人材育成の機会として、広く役立てていきたいという目的で実施されています。一般社団法人CRM協議会による同賞の選定は2004年から始まり、本年は第18回。たいへん由緒ある賞です。


関連プレスリリース:

三井住友トラストクラブ 2021年度CRMベストプラクティス賞を受賞





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