外食大手が異例のタッグ

ライバル関係にある外食大手がグループの垣根を越えて手を組んだ。

「吉野家」や「はなまるうどん」を展開する「吉野家ホールディングス」と、ファミリーレストランの「ガスト」を展開する「すかいらーくレストランツ」は23日、全国の各店舗で割引サービスが受けられる共通の定期券を発売すると発表した。

1枚300円の定期券を購入すると、期間中、3つのチェーンで何度でも割引を受けることが可能で、9月10日から使用できる。

3回程度使うと元を取れる仕組み

割引内容は、「吉野家」では、牛丼などが80円引き、「はなまるうどん」では、天ぷらが1品無料に。
また、「ガスト」では、会計から100円引きとなり、定期券の購入者は、3回程度使うと元を取れる仕組み。

吉野家とはなまるうどんは、すでに2017年9月、両店舗で使用できる割引の定期券を販売。
集客効果が確認できたため、さらなる集客を目指し、ほかの企業に定期券の参加を呼びかけ、今回、ガストが合流することになった。

異例の3つのチェーンのタッグ。
それぞれの狙いは...。

客層が違う3社で新規顧客の開拓へ

宮城大学 フードビジネス学科・堀田宗徳准教授は、「1つのブランドだけで幅広い客を呼ぶことは限度に来ている。1つの企業で戦うのではなく、コラボして連合体で消費者に対して物を売ってメニューを販売していくことが、これから増えていくと思う」と話す。

客層が違う3社で定期券を発売することにより、普段来ない年齢層に来店してもらい、新規の顧客を増やし、売り上げにつなげたい考えだ。

吉野家・河村泰貴社長は、「ガストに家族で来ている客を見ると、吉野家は家族層がまだまだ弱いので、そういった客が、たまには牛丼でも食べてみようかと思ってもらえたらうれしい」と語った。

すかいらーくレストランツ・崎田晴義社長は、「日ごろ、吉野家を使われているお客さまが、わたしたちが一緒にやることによって、何がどう変わるのか。もしくは、わたしたちのお客さまがどう動くのかということを知る必要があるのかなと」と話す。

果たして、企業の垣根を越えた定期券は、伸び悩む外食産業の追い風となるのか。

“競争”から“共創”へ

佐々木紀彦氏

NewsPicks最高コンテンツ責任者の佐々木紀彦氏は、「企業戦略としては理に適った動きだと思う。今までは一つのカテゴリーの中でライバル同士で戦っていたが、これからはカテゴリー全体で戦わなくてはいけない。例えばコンビニや自炊する人達がライバルになる。力を合わせて外食全体を大きくしていく必要があり、これは他の業界においても言えることだと思う」と話す。

(「プライムニュース α」8月23日放送分)