一風変わった「臨時休業のお知らせ」が話題

新型コロナウイルスの感染予防のため、不要不急の外出自粛要請がされている今日このごろ。普段ならにぎやかな街中でも、営業時間を短縮したり休業する店舗が相次いでいる状況だ。

特に影響を受けているのが飲食業界で、編集部でもその苦しい現状を取り上げている。

(参考記事:「対処しようがない」“新型コロナ”影響で飲食店の約半数が売上減…その実情を聞いた

その飲食業界にも、少しだけ“世間を和ます話題”が。

ある「うどん店」が臨時休業したのだが、その理由が一風変わっているとネットをにぎわせたのだ。

まずは、店頭のシャッターに張り出された臨時休業のお知らせをご覧いただきたい!
 

そこにはまさかの理由が書かれていた(提供:麦わら)
この記事の画像(5枚)

臨時休業のお知らせ「ただ今、夫婦ゲンカ中の為、うどんが踏めません。3/30(月)まで、ひたすら機嫌をとりますのでみなさんも援護して下さい。3/31(火)より仲良く営業します
 

臨時休業の理由はまさかの夫婦げんか...。
しかし、仲直りできる見込みで、営業再開日まで決まっているというのだ。

お知らせの画像がネットに投稿されると、ネットユーザーは「旦那さん地雷を踏んだってワケだ」「コシがなくなりそう」などと大喜利状態となったが、同時に夫婦仲を心配する声もあった。

このうどん店は、東京・江東区にある「麦わら」というお店だが、なぜ、このような理由で休むことになったのだろう。そして、無事に営業は再開したのだろうか?

編集部は今回、店を切り盛りする50代の夫婦にお話を伺うことができた。
 

実は夫婦げんかが「直接的な理由ではない」...真相は?

――どの程度の期間、臨時休業した?その後は?

旦那さん:
3月29日(日)、30日(月)と休みました。当店は毎週月曜が定休日なので、臨時休業は29日のみですね。31日以降は通常通り、営業しています。
 

――夫婦げんかで休もうと思ったのはなぜ?

旦那さん:
実は夫婦げんかが、臨時休業の直接的な理由じゃないんです。

新型コロナウイルスの影響が東京に広がりつつあり、この状況でお店を開いていいのかずっともやもやしていました。東京都が3月28、29日の週末、不要不急の外出を控えるように呼び掛けたこともあって、3月28日は営業中も憂鬱な気分が続いていました。

そこで、28日夜に翌日(29日)は営業を自粛しようと思い、来店していた常連さんに「いい理由はないかな」と話したところ、あの張り紙を書いてくれた。それを張り出したんです。
まさか、こんな騒ぎになるとは思いませんでした。
 

お店の外観(提供:麦わら)

――それではなぜ、理由が夫婦げんかに?

奥さん:
主人は小言などで静かに私を怒らせるので、お客さんから見ると私は“怒る人”に見えるらしいんです。常連さんが張り紙を書いたときも、私が厨房で「うるさい」と叫んでいたらしく、旦那が奥さんを怒らせたということで、あの文章になったそうです。
 

奥さん「主人とはいつも本気でけんかしています(笑)」

――聞きにくい質問ですが...けんかはよくする?夫婦仲は?

旦那さん:
けんかばっかり。毎日けんかしてるよ(笑)。お店では、奥さんが天ぷら担当、自分がうどん担当なんだけど、出来上がりのタイミングが合わないと「早くしろ」なんて言ってしまう。バタバタしてると、互いに自分のことしか考えなくなっちゃうんですね。

奥さん:
主人とはいつも本気でけんかしています(笑)。
 

――張り紙には「うどんが踏めません」とあるが、うどんはどう仕込んでいる?

旦那さん:
自分一人踏んでます。うどん作りは粉や塩水などの素材を混ぜてそれを踏み、踏んだものを団子状にして一日寝かせ、伸ばして麺にしていくので手間がかかりますね。
 

――けんかするとうどん作りに影響は出る?

旦那さん:
踏むときには美味しくなるように愛情・思いを込めて踏みます。適当に踏めば、適当なうどんしかできないんです。けんかすると、その愛情が半減してしまいますね(笑)。
 

人気メニューの「肉つけ汁うどん」。コシの強さが特徴という(提供:麦わら)

――おすすめのメニューなどはある?

奥さん:
武蔵野うどんですね。人気メニューは「肉つけ汁うどん」で、1日50食くらいは売れます。
 

「お店を営業していいのかなという思いはまだある」

――31日から営業を再開しているが、その理由は?

旦那さん:
経営的なところもあり、営業を再開しました。とはいえ、お店を開店していいのかなという思いはまだあります。飲食業にかかわる人、みんなが感じてるんじゃないでしょうか。
 

――臨時休業について、お客さんから反応などはあった?

奥さん:
お客さんからの反応で、特に変わったことはないですね。ただ、張り紙を見た知人からは「仲直りした?」「大丈夫?」などと連絡が来ました。
 

――ネットで話題となったことについて思うことはある?

奥さん:
本当にびっくりです。お客さんが私たちを見て書いてくれたので、半分冗談で「近所の人に休むことを知ってもらえればいいな」と張り出したんです。それがうちの店を知らない人も見てくれているようなので、本当に不思議ですね。
 

――この場を通じて、何か伝えたいことなどはある?

旦那さん:
新型コロナウイルスについては、対策のために誰もが協力する姿勢であってほしいですね。協力するしかないじゃないですか。そして首相や知事は、方針などをしっかり指示してほしい。みんなもやもやしてるんじゃないかな...飲食業に関わる人は特にだと思います。
 

店内の様子。夜はお酒も飲めるという(提供:麦わら)


夫婦げんかでの臨時休業というのは、今の社会的な状況で悩んでいる旦那さんを見かねた常連さんが、気を利かせて思いついたものだった。

心配された夫婦仲についても、「けんかしている」と言いながらも笑い声が絶えなかったことから、問題はなさそうだ。うどんも愛情も「ごちそうさま」といったところかもしれない。
 

【関連記事】
夫に皿洗いを任せたら割っちゃった…「無念。許せ」夫婦関係のヒビは回避した“謝罪”にほっこり

夫「簡単に冷やし中華でいいよ」と言われ、妻が作った反撃料理がすごい!

「今すぐ伸ばせ。そして洗濯機に入れろ」ただただ“旦那の散らかした物”を投稿するインスタが爽快!