岩手県岩泉町の大川小学校は、2022年3月で146年の歴史に幕を下ろす。
地域と共に歩んできた学校。
最後の2学期を過ごす子どもたちの思いを取材した。

2019年4月。岩泉町立大川小学校の入学式。
この日、2人の新入生を迎えた。
当時、全校児童は11人だった。
教室での授業は基本学年ごと。体育は全学年で一緒に行っていた。

あれから2年。
大川小学校に新たな入学者はなく、現在、全校児童は9人。(3年生2人、4年生1人、6年生6人)
2021年度いっぱいでの閉校が決まった。

6年・石橋愛美さん
「お父さんの兄弟とか通っていたので、寂しい…。寂しいと思いました」

6年・佐々木欣くん
「思い出がつまった学校が最後だな…最後っていうのが、こんな感じなんだなと分かりました」

学校の始まりは明治時代。
児童数のピークは昭和30年代、全校で300人以上が学ぶ賑やかな学校だった。
伝統芸能や、演芸会、交通パレードに運動会。校庭にスケートリンクを作ったこともあった。
地域の中心に、いつも学校があった。
しかし、林業や木炭生産などの地場産業は徐々に衰退し、人口流出と少子化が進んだ。
学校の規模も縮小…。
それでも、大川小はいつも地域と共にあった。

6年・長崎乃々佳さん
「地域の人が優しいのと、地域の人とも触れ合いの機会が多かったので、そこがいいところだと思います」

6年・橋場光汰くん
「(思い出は)長田剣舞とか地区民運動会で地域の人と交流できたことです」

現在の6年生が、一番の思い出と話すのは地域をあげての大運動会。
普段は人数が少なくてできない団体競技も、地域の人たちとチームを組み大人数で競い合う醍醐味も味わった。
代々受け継がれる伝統芸能「長田剣舞」も力いっぱい披露した。
140年に渡り、地域でバトンを繋いできた。

最後の2学期も終わりが近づく中、子どもたちは今、閉校記念誌に載せる文章を書いている。
頑張った学習発表会や自然観察活動など、特色ある取り組みを記録におさめる予定だ。
残したい学校の姿がある…。

6年・佐々木欣くん
「みんなが元気になる学校だったということを伝えたいです」

閉校まで4カ月。
きょうも山間に響く子どもたちの声。愛おしい地域の宝物だ。


少子化などを背景に岩手県内の小学校では2021年度で6校が閉校。
そして2020年度までの10年間では90校が閉校している。