岩手の木炭は生産量日本一を誇っている。
11月23日、岩手県軽米町で若手の木炭生産者が集まり研修会が開かれた。
後継者の育成や販路の拡大など木炭の未来について語り合った。

いわて炭研隊 七戸産業 七戸宏大さん
「個人や一つの業態では先に進むことは難しくなってきているので、横のつながりを広げながら全体で盛り上がっていけばいいかなと思った」

11月23日、軽米町で生産量日本一を誇る木炭の未来について考える研修会が開かれた。
企画したのは「いわて炭研隊」。
県内で木炭の生産を行う若手生産者6人が2021年1月に結成したグループだ。

研修会ではマーケティングやブランド化に詳しい地域づくりアドバイザーから販路を拡大する方法などを学んだ。

ウィルビー 志村尚一代表
「高品質でそこにマーケットがあって、それを使いたい・買いたいという人がいて、その使い方まで教えてあげるような、消費の仕方を含めて、そのマーケットを作っていかなければならない」

岩手県は大正時代にはすでに木炭の生産が盛んで、長年にわたり生産量は日本一を誇る。
しかし、生産者の高齢化や安い輸入品の流通が増加したことで、国内全体の木炭の生産量が減少。
県内では2020年、約2360トンが生産されたが、これは2015年の3800トンからわずか5年で4割も少なくなったことになる。(林野庁特用林産物生産統計調査より)

講師を務めた志村さんは、こうした状況の中で木炭の生産を続けていくためには、消費者やほかの業種とのつながりを意識することが大切だと説明した。

ウィルビー 志村尚一代表
「農業・林業・炭づくりの魅力。一次産業を中心に。そこがつながってもうけにつながる。相乗効果。これしかない」

じっと説明に聞き入る「いわて炭研隊」の6人。
軽米町の於本宗也さんは、小さくて使いやすい木炭をかわいらしいパッケージで販売するなど、消費者のニーズに応えた商品開発にも取り組んできた。

いわて炭研隊 於本薪炭 於本宗也さん
「炭を焼いてるときは孤独な時間が多くて、"つながる"ということも考えたこともなかった。みんなでつながるということが一番大事なんだということがわかった」

久慈市の谷地司さんは炭の品質の高さが認められ2018年に内閣総理大臣賞を受賞。
谷地さんの木炭は2021年からヨーロッパへの輸出も始まった。

いわて炭研隊 谷地林業 谷地司さん
「胸を張って『仕事してる』と言える産業。縁をもっと広くすれば未来は開けるよという話だったので、もっと縁を大事にしてやっていきたいと思った」

研修のあと交流を深めるために開いたバーベキュー。使っているのはもちろん自分たちが作った木炭。
県産の木炭は6キロで2700円(税込み)。安い輸入品と比べると2倍ほどの価格だ。
品質にはどんな違いがあるのか、比較のために火をつけると…輸入品からは白い煙が出た。

いわて炭研隊 炭窯元 楽炭 千田淳さん
「木炭は炭素なので、本来は、炎と煙とにおいは出ないもの。まだ未炭化の木炭は炎も出ます。臭いも出ます。味に影響あります、かなり臭いがつきます」

一方、品質のいい県産の木炭で焼くと食材本来の味と香りがしっかり楽しめるという。

いわて炭研隊 於本薪炭 於本宗也さん
「本当の国産の岩手の炭で焼いた肉の味をみなさんにしってもらいたい。いろいろな課題が出てくると思うんですけど、それを一緒に乗り越える仲間がいることは非常に心強い」

仲間、そして人とのつながりを力に変え前に進むためのスタートラインに立った「いわて炭研隊」。
胸に秘めた情熱の炎はさらに熱さを増している。