新型コロナウイルスの感染拡大で、教育現場が揺れている。

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東京都は4月1日、萩生田光一文科相の「基本的には学校を再開することが望ましい」という方針に対して、都立学校の再開をゴールデンウイーク明けに延長する方針を示した。

東京都・小池百合子知事:
それぞれ(地域が)判断すべき。東京都でも指針として示すことになるかと

都内の小中学校も都の方針にならうとされている。
ゴールデンウイーク明けまで休校が続くとしたら、子供たちはどうなるのか。
混乱を招きかねない状況の中で、親たちはどのような不安や悩みを抱えているのか。

東京都民に聞いてみると...。

親「もう疲れちゃってる」子供「友達に会いたい」

小学1年生・4年生の親(40代):
もう疲れちゃってるんで...

小学4年生:
勉強が間に合わなくなっちゃうんじゃないかとか不安です

小学1年生:
いっぱい友達がいるから、その子たちにもたまにしか会えなかったから会いたいんだもん

中学1年生の親(50代):
(子供たちは)何カ月も家に閉じこもってばかりいるので、そういう面ではちょっとかわいそうな面はあるんですけど。家でちょっと怒りっぽくなったり、母親とちょっとけんかが多くなったりはあるのかな

小学1年生の親(40代):
妻の負担とかを考えると(学校再開)早く早くという気持ちもあるんですけど、世の中はこういう状況なので、致し方ないことかなと思っています

小学3年生・5年生の母親(30代):
食費はすごいです。完全に金銭面では圧迫されています

加藤綾子キャスター:
親御さんも大変ですし、子供たちも大変。
勉強面でも精神的にも、ずっと家の中でいるっていうのは本当に心配だと思うんですが。影響は出てきますか?

教育評論家・尾木直樹氏:
出てますよね。特に精神的な面が大きくて。さっきの話にも出てましたけど、落ち着かなくなったり、イライラしたり。親子げんかが多かったり、きょうだいげんかしたり。
目立つのは「赤ちゃん返り」みたいな現象が出てて、爪かみをしたり夜尿症になったり。中学生くらいでもお母さんのベッドの中に潜り込んできて、落ち着いたら自分のところに戻るとか。
そういう精神的なところがすごく出ていますよね。

他の都道府県では予定通り再開も...学習面での影響は?

公立高校の学校再開状況(4月1日午後4時時点)を都道府県別にみると、他の都道府県では予定通り学校を再開するところも出ている。

【感染者数が多い都道府県の再開状況】※括弧内は感染者数
・予定通り再開
北海道(181人)、愛知(178人)、兵庫(149人)
・今週の対策本部会議で決定
大阪(244人)

【感染者数が少ない都道府県の再開状況】※括弧内は感染者数
・予定通り再開
岩手(0人)、鳥取(0人)、鹿児島(1人)
・休校なし、予定通り新学期スタート
島根(0人)

教育評論家・尾木直樹氏:
勉強の面では厳しいですね。学校の指導力とか...。
(先生たちも)準備する期間がなかったんですよ。3月1日しかなくて、3月2日から(休校に)入っちゃったんですよね。だからちゃんとした万全の態勢が取れないままで入ってしまった。もう間に合わない。
オンラインでちゃんとできている学校もあったり、私立などではそうですね。国によってはオンラインに全部切り替えてますけどね。

加藤綾子キャスター:
予定通り再開する県がある中で、東京に住んでる私たち大丈夫?って焦ってしまう方も多いと思いますよ

教育評論家・尾木直樹氏:
再開した学校の映像がテレビなんかに出たら、東京の子は焦りますよね

加藤綾子キャスター:
二木先生はどう思われますか?

昭和大学医学部・二木芳人教授:
感染症の観点から考えると、尾木先生にはお叱りを受けるかもしれませんが、私は大変懸念しております。もう少し一斉休校を続けたほうがいいんじゃないかと。
休校が良かったのか悪かったのか。今は(感染者が)増えかけてきてますけど、ずっと感染を抑えられてきたわけですよね。
やめてよかったということが出てくれば、もう少し頑張れると思うのですけど、その辺のデータがないのでなかなか判断が難しいです

(「Live News it!」4月1日放送分より)