4月2日ロックダウン説はフェイクか

月曜日の朝、知人から「4/2夜に緊急事態宣言が出る。21日間ロックダウンする。国会議員からの情報」というLINEが来て驚いた。

この内容のチェーンメールが広く出回り、永田町周辺は結構な騒ぎになったが、安倍首相が「そんなことは全くない。こうしたデマやフェイクニュースに気をつけなければいけない」と明確に否定したのでとりあえず落ち着いた。

緊急事態宣言が出るというデマについて明確に否定した安倍首相

小池百合子東京都知事が「何もしないで推移すればロックダウン(都市封鎖)を招いてしまう」と25日の会見で言ったため、「ロックダウンはいつだ」と皆が戦々恐々としている。

ただあの騒動をフェイクと一言では片付けられない。政府の現時点での判断は「ギリギリ持ちこたえている状況」なので、東京で感染が一気に拡大し、医療体制に影響が出るようなら、早晩緊急事態宣言は出される。

小池百合子の脅しに国民はビビった  

もう一つ小池さんは「お願い申し上げます」と優しい言い方ながら実は結構あおっている、というか脅している。あたしの言うこと聞かなきゃどうなるかわかってんだろうね、ということだ。確かに日本国民のコロナへの対応は緊張感がなさ過ぎる。だから小池さんの脅しで国民は少し目が覚めたと思う。小池さんはそういうのがうまい。

だがたとえ緊急事態宣言が出されても、小池さんの言うように東京がロックダウン=都市封鎖されることはない。

米国バージニア州に住むFacebookの友人によると、首都ワシントン、バージニア、メリーランド州に外出禁止令が出て、食糧の買い物や医者通い以外で外出すると1年未満の禁固刑か50万円未満の罰金だそうである。

外出禁止令が発令されているメリーランド州では道路も一部封鎖

米国では州知事の判断でこのような私権の制限ができるが、日本ではそういうことはなくすべて「要請」ベース。罰則規定はもちろんない。

市民の行動が厳しく制限されるアメリカ

日本は強制ではなく要請つまりモラル

小池さんにできるとすればまず小中学校の休校を続けるというのがある。さらに保育園と学童クラブを閉めるというのもできる。ただこれは結構な影響が出る。東京で公立の保育園に通う子は30万人。小学校低学年で学童に通う子を合わせれば親の手がいる子は40万人を超える。その親の中に医師、看護師、介護士、スーパー勤務の人達がたくさんいて、彼らは職場に行けなくなり、人出不足が発生する。

それが怖くて政府は小中学校を休校にした時に保育園と学童は存続させた。小池さん、あるいは政府は今回、保育園と学童を閉められるだろうか。

優しい言葉の裏に秘められた小池都知事の強い思いとは・・・

それ以外は外出の自粛。

医療従事者、公務員、メディア、食料品店など一部を除き出勤の自粛。

飲食店はテイクアウト以外の営業を自粛。

東京からの、東京への移動も自粛。

ほとんどが自粛であって強制的な「ロックダウン」ではない。

緊急事態宣言が出る可能性は高い。その時小池知事は首都ロックダウンを宣言するだろう。でもそれはロックダウンではない。あくまで都民への要請であり、それを都民が守れるのか、つまり我々のモラルの問題になる。これは強制より実ははるかに難しい。難しいが我々にはこの道しかない。

【執筆:フジテレビ 解説委員 平井文夫】