宇都宮ブレックスは昨季リーグ王者の千葉ジェッツと対戦、今季最多得点となる100-75で圧勝した。エースの比江島慎(31)が2試合連続20得点超えの貫録を見せた。

「出だしからエナジー全開で、終始僕らのペースで試合を進められた」

今季初の100点ゲームとなったオフェンスの立役者となったのが比江島だ。東京五輪日本代表、リーグ屈指のスコアラーは2本の3ポイントシュートを含む、チームトップタイの21得点をマークした。

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比江島がこの日のベストプレーに挙げたのは第2クォーター残り2分30秒、千葉の佐藤卓磨(26)とマッチアップした時だった。「佐藤選手がついていて、僕らしくタイミングをずらして倒れながら左のレイアップを打った。自分にしかできない技術を出せた」とリーグ屈指の守備職人をドリブルで抜き去り、倒れながらも得点を奪う。

宇都宮は守ってはリーグトップの堅守で千葉の司令塔・富樫勇樹(28)の3ポイントシュート成功を0本に封じ込めるなど、前半を48-33で折り返す。

第3クォーターは比江島が起点となり、速いパス回しから新加入のアイザック・フォトゥ(27)らが得点してリードを拡大。最終クォーターは比江島の9得点の活躍などで逃げ切った。

「今季に関してはリングへのアタックを増やしていこうと思っていたので、相手のディフェンスを見ながら、状況に応じて自分が得点を狙いに行けた」 。比江島が起点の攻撃も得点機会も増えた。

千葉は昨季のファイナルで敗れた相手であり、比江島も忸怩たる思いを抱いていた。

昨季チャンピオンシップ王者・千葉ジェッツ
昨季チャンピオンシップ王者・千葉ジェッツ

「チームとしても個人としても悔しい思いがありました。自分にとっては何もできずに終わってしまったファイナルだったので、悔しい思いをそのままぶつけられたと思う。相手は優勝候補の強い相手、勝利が自信につながった」。

昨季の悔しさをバネに今季はこれまで以上にスコアラーとしてけん引する。

宇都宮100-75千葉
(ブレックスアリーナ宇都宮)

加藤忍
加藤忍

早稲田大学卒業。フジテレビ入社。スポーツ局すぽると!ロッテ担当、ヤクルト野球中継などを経て現在は報道局兼スポーツ局。