製造業・飲食店などからの相談が増加
東京・葛飾区内に設けられた、中小企業向けの相談窓口。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、3月初めに開設したところ、経営者からの相談が殺到したという。
この記事の画像(9枚)製造業や最近では自粛ムードの影響からか飲食店からの相談が増えていて、予約は来週いっぱいまで埋まっている。
葛飾区産業経済課長・倉地儀雄さん:
一番大きかったのは、中国からの原材料が入ってこないということで、製造業等に影響が出てきたということと、飲食店にも影響が出始めたということで、お客さんがあまり来られないような状況になっていて、店の経営が成り立たないということでの相談が多い。
政府が3月10日に発表した緊急対応策の第2弾では、実質無利子・無担保での融資や雇用を維持するための助成金の拡充など、中小企業を支援するさまざまな対策が打ち出された。
「政府の対応はちょっと遅かった」
葛飾区内にある創業65年のゴム製品の製造会社「杉野ゴム化学工業所」。
家具の下に敷く滑り止めのシートなどを作っていて、引っ越しの多いこの時期は、まさに書き入れ時だが、新型コロナウイルスの影響で人出が減ったことなどもあり、販売先のホームセンターの客足が減って、2月の売り上げは前の年に比べ半分程度にまで落ちこんだという。
杉野ゴム化学工業所・杉野行雄社長:
おかしいなと思ったのは1月後半から。2月になったら本当にガクンと下がって。初めてです、こんな急激に。リーマン・ショックの時よりも直撃。パートにしても、月2万から、多い方だと5万くらい収入が減りました。
9日に区の相談窓口へ行き、現在は審査待ちの状態。従業員の残業をなくすなどして、なんとか凌いでいるというが、今回、政府が打ち出した対策について聞いてみると…
杉野ゴム化学工業所・杉野行雄社長:
ちょっと遅かった。無利息で融資してくれるのはいいが、これは借金ですから。いつか返さなきゃいけないので、できたら助成金でいくばくかもらえたら助かる。1日も早く解消して、新型コロナウイルスの流行が収まってくれないと。
中小企業にも深刻な影響が出始めている、新型コロナウイルス。混乱はなおも続くとみられる。
(「Live News α」3月11日放送分)