「有給扱い」「企業へ賃金助成」…保護者への支援策発表
国内で感染が拡大する新型コロナウイルス。35都道府県で2日から始まった臨時休校を受けて注目されているのが、子どものために仕事を休まざるをえなかった保護者への対応だ。
今回打ち出された企業への支援策は、以下の通り。
対象:子どもが小学校や特別支援学校に通う保護者
支給額:休暇中に保護者に支払った賃金相当額(上限は日額8,330円)
適応日:2月27日~3月31日
対象者は正規・非正規問わず、年次有給休暇とは別に有給休暇扱いとなる。つまり保護者が有給を取得しなくても有給で休める。
有給中の賃金については国が負担する。保護者の休みを有給扱いにした企業に対し、一日8,330円を上限に全額国が助成する。
適用日は休校要請をした2月27日から3月31日までに取得した休暇が対象。
支給額の上限については、雇用保険の日額の最高額など、他の制度を参考にして決定したということで、いつから反映されるかについては未定だという。
また、今回の休校要請で需要の増加が見込まれているのが、学童保育所。
要請に伴い、午前中から運営する場合は1日あたり1万200円の加算、新たに支援体制を設けて児童を預かる場合は1日あたり3万6000円を支給するということで、今回の休校によって学童保育を利用する場合は保護者に負担を求めないとしている。
企業への今回の支援策をどう評価?
木村拓也アナウンサー:
「全額」と言いながらも、日額8,330円と上限が決まっているわけじゃないですか。そういうところの議論を呼びそうだなと思うんですけど…若干矛盾していると。
加藤綾子キャスター:
パックンは今回の支援策をどう思いますか。
パトリック・ハーラン:
僕は賛成です。今回、一番大きいと思うのは、非正規社員も含めての対応だということですね。売上が下がる企業主・事業主はまずパート・アルバイト、そして非正規社員から切っていくのが今までの傾向なんですけど、そういう方の解雇を防ぐ対策として大事です。
そしてもう1つ、経済対策として有意義だと思います。日銀も「市場に潤沢な資金を提供・供給する」と言っていましたが、まず消費者に直接お金が渡るようにする方が、最終的に消費の促進剤になると。
フジテレビ・風間晋解説委員:
補填率が10割だとしたら破格ですよね。要するに「お休みになったら自分の収入はどうなるの」ということに対してお母さんたちがものすごく不満、あるいは不安を持っているわけじゃないですか。そこを鎮めたい狙いがあるんだと思うんです。
制度設計はまだ十分じゃないようなんですけれども「安心してください、3月はいつも通りにちゃんと給料をもらえますよ。政府はそのための対策をとっていますから」というメッセージを今この段階で伝えておきたいということじゃないかなと思いますね。
(「Live News it!」3月2日放送分より)