野党側が提出した「新型コロナウイルスPCR検査拡充法案」とは

立憲民主党などの野党は3日夕方、新型コロナウイルスの感染を調べるPCR検査の体制を最大限拡充することなどを盛り込んだ新たな法案を、国会に提出した。

法案は、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、民間を含むPCR検査の体制を最大限拡充することが柱だ。

具体的には、主に保健所を通じて行う「行政検査」の円滑化に加え、医師が民間機関などに要請して行う「非行政検査」の体制整備が盛り込まれていて、現時点の政府の体制をより強化するとしている。また、検査の実施状況については、速やかに公表しなければならないと定めることを盛り込んだ。

野党側は、政府の検査態勢が十分ではないと批判を強めていて、先に野党独自の法案を出すことで、存在感をアピールする狙いがある。

安倍首相との党首会談でも法案を議題に…成立の可能性は?

こうした中、安倍首相は、緊急事態宣言を発出できる既存の「新型インフルエンザ等特措法」を、新型コロナウイルスにも適用する法改正への協力を野党に求めるため、4日夕方に、枝野立憲民主党党首らとの与野党党首会談を開催することになった。野党側はこの場で、今回提出したPCR検査拡充法案についても議題にする構えだ。

野党にとっては、与党議員が法案や政策を実現させた成果を国民にアピールできるのと比べ、具体的成果を国民にアピールする機会が少ないという苦しい事情がある。そうした状況において野党として法案を国会に提出するのは具体的成果に向けた1つの行動なのだが、野党提出の法案は、多数を握る与党の反対であまり審議されず、仮に審議されても採決に至らなかったり、採決されても否決ということがほとんどだ。

しかし今回は野党側にとって、政府の特措法改正案に賛成する代わりに野党の法案を成立させるまたとないチャンスと言えそうだ。ただ一方で、与党と共に法案を成立させることで共同責任を負うため、その後の政府の対応を厳しく批判しづらくなることを危惧する声もある。逆に政府与党側が野党に協力を求める背景には、野党の批判を抑える狙いもありそうだ。

こうしたそれぞれの事情も踏まえ、安倍首相と野党党首が会談でどんなやりとりを繰り広げるか、注目される。

(フジテレビ政治部 大築紅葉)