「みんなでワイワイ騒いだりする場所も必要」 大熊町に新たな飲食店

福島県大熊町にオープンした「ダイニング大川原」。

店内には宴会場のほか、座敷や小上がりも用意され、双葉郡の食材を使った料理を提供する。

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店がオープンしたことで、避難指示の解除後に、大川原地区で初めて夜の外食ができるようになった。

サンライフ社 志賀勝彦社長:
食べたり飲んだり、みんなでワイワイ騒いだり、そういう場所も必要だと思って

オープニングイベントで披露されたのが、相双地方で古くから受け継がれている伝統の“宝財踊り”。

踊り手を努めるのは、会津若松市に住む町民が立ち上げた「おおくま町会津会」。2019年の春ごろから、ふるさとの踊りを継承したいと、練習を重ね企画した。

おおくま町会津会 事務局・山本三起子さん:
(町役場が戻って)会津に残った私たちが、寂しいというか、置いてかれた感じで、宝財踊りをやれば、大熊町とつながっていけるかな(という思い)

観客から大きな笑いと拍手 伝統の踊りが心を1つに

多くの町民が見守る中で迎えた本番。踊りだけでなく、コミカルな芝居も盛り込まれている宝財踊り。観客からは、大きな笑いと拍手が沸き起こる。

訪れた男性:
昔、自分もやっていたので、余計そういうね(思いが込み上げる)。何年かぶりにやって、素晴らしいものを見て、本当に良いものを見せていただいた

訪れた女性:
懐かしいなと思って、本当に見ていました。あの方(会津会の方)たちが踊ってくれるというのは、本当にうれしいなと思う

ふるさとを離れて暮らす人も、戻った人も、伝統の踊りが心を1つにする。

おおくま町会津会 事務局・山本三起子さん:
良かった。大川原でできて最高。ここでやるのが一番合ってるかなって

おおくま町会津会・浅野孝会長:
要望があれば、伝承のこともあるし、引き継いでいかなければならないから、また楽しくやっていこうかなと

3月5日に帰還困難区域の一部で避難指示が解除される大熊町。住む場所は違っても、復興を願う住民の思いは同じ。

(福島テレビ)

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