「あらゆるものがつながる新時代の幕開け」

高速大容量の次世代通信規格「5G」の商用サービスが、いよいよ始まる。ソフトバンクは5日、「5G」サービスを3月27日から始めると発表した。大手携帯キャリアでは初めての発表となった。

新型コロナウイルスの影響もあり、会見はオンライン形式での開催となったが、榛葉副社長は会見で「あらゆるものがつながる新時代の幕開け」と説明した。

ソフトバンク 榛葉副社長
ソフトバンク 榛葉副社長
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「5G」対応スマホ4種類を順次販売

「5G」は「AI」や「IoT」などの活用にあたって「技術的な柱」とも言われていて、①⾼速・大容量、②低遅延、③多数同時接続である点が特長。スポーツやエンターテインメント分野での活用のほか、遠隔地とのリアルタイムのやりとり、多数のIoT機器との同時接続などが可能になることで、新しいサービスの実現も期待される。

ソフトバンクは、サービス開始の27日以降、シャープ、ZTE、LGエレクトロニクス、OPPOの「5G」対応スマホ4種類を順次販売する計画。

気になる端末の価格については、シャープの「AQUOS R5G」が12万9600円、ZTEの「ZTE Axon 10 Pro 5G」が8万9280円(いずれも税込)で販売されることが決まっていて、従来の予想通り、各社の端末価格は10万円前後に落ち着くこととなりそうだ。

ソフトバンクでの「5G」サービスの利用は、すでに契約しているスマートフォンの料金プランなどに加入した上で、月額1000円の「5G基本料」を支払うことで可能となる。8月31日までの加入で「5G基本料」2年間無料にすることを表明した。「5Gの通信の料金プランは4Gで提供している料金と同等で提供する」ということで、榛葉副社長は従来のプランと金額的に大きな差がないことを訴えた。

5Gアンテナ
5Gアンテナ

「5G」スタートで利用者はどれくらい?

では、ソフトバンクの「5G」がスタートすると、どれくらいの利用者が見込まれるのだろうか。榛葉副社長は「27日から新しい5Gスマホでコンテンツを楽しんでみたいという人がいる。」と説明し、サービス開始直後からのニーズに対応していく考えだが、人気機種である「5G」対応の新型iPhoneの発売が秋になるとみられ、8月末までの無料期間中に、どの程度の人がサービスの利用を申し込むかも注目となる。

ソフトバンクの「5G」提供エリアについては、3月31日時点で、千葉、東京、大阪、福岡など7都府県の一部エリアでスタートする。エリアを順次拡大していくために、今後も大量の基地局を設置していくことになる。

「5G」をめぐっては、各社のサービス開始の表明がいつになるかが注目されていたが、5日ソフトバンクが発表したことで、今後は、NTTドコモとKDDIの発表の時期と内容に焦点が移る。楽天は6月に「5G」サービスを開始する予定。

私たちの生活は「5G」でどこまで便利になるのか。引き続き関係者の動向などから目が離せない。

(フジテレビ報道局経済部デスク 西村昌樹

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西村昌樹
西村昌樹

フジテレビ報道局 FNNプロデュース部デスク 元経済部デスク