ネット販売の理由は“若者の宝くじ離れ”

古くから庶民の夢として親しまれてきた、「宝くじ」をめぐり、見逃せない動きがある。
総務省は24日から、「ほぼすべての宝くじを、インターネットで購入できるようにする」と発表したのだ。

宝くじと言えば、購入希望者が売り場に並んで買うのが一般的で、これまでにネット販売は、一部の銀行などで実施されていたが、ジャンボくじなど9割以上の宝くじを対象とするのは、公式サイトが初めてだ。

雨の中、宝くじ売り場に並ぶ人々(東京・中央区)

ハロウィンジャンボ最終日・大安である23日午後1時過ぎ、東京・中央区にある宝くじ売り場では、雨の中を30人以上の人たちが、宝くじを買うために行列をつくっていた。

普段から宝くじを購入している人A:
その方(ネットで買う方)が便利だろうね。別にどこで買おうと当たらないし。

 普段から宝くじを購入している人B:
(店で買うのは今日で)最後かもしれないです。

 
宝くじのネット購入には会員登録が必要だが、クレジットカード決済が可能で、くじ購入100円につき1円分のポイント還元サービスも導入される。
総務省が宝くじのネット販売を本格化する理由、その背景には“若者の宝くじ離れ”があった。

宝くじの歴史

政府公認の宝くじが始まったのは、戦後間もない1945年で、当時は1枚10円で購入でき、 1等の当選金は10万円だった。
それから年を追うごとに当選金の額が増え、1968年には初めて1000万円の大台にのった。

宝くじを買うために七輪で暖をとる人(1970年代)

宝くじ売り場には真冬でも“徹夜組”が行列をつくり、中には七輪を持ち込み、暖をとる人の姿もいたほどだ。
また、宝くじ人気が過熱するあまり、売り場に殺到した人を整理するため、警察が出動する事態もあった。

しかし、20代の若者に話を聞いてみると…

20代女性:
絶対買わないです。絶対当たらないと思ってるから。

20代男性:
店行ってまでというのが、めんどくさいかなっていうのはあります。

減少傾向にある宝くじの売り上げとその内訳

宝くじの売り上げ推移(総務省調べ)

宝くじの売り上げは2005年1兆1047億円をピークに、減少傾向にある。
若者を中心に宝くじ離れが進み、2017年度7866億円と、8000億円台を割り込んだ。

宝くじ売り上げ内訳(宝くじ公式サイトより)

宝くじは売り上げの内、賞金や経費などを除いた、約40%が収益金として発売元の自治体に納められ、公共事業の財源などに使われている。

札幌市の円山動物園で、ホッキョクグマ館の建設費に使われた他、富山県ではグルメイベント「越中とやま食の王国フェスタ2016~秋の陣~」の運営費に使用、熊本県では2016年の熊本地震で被害を受けた、住宅の復旧費用などにあてられた。

2017年の“未換金”は149億円

宝くじの「未換金」は去年1年間で149億円にのぼるため、ネット販売では登録した口座に自動的に振り込まれるシステムを導入している。

宝くじが迎える新時代、ファンからはこんな声も…


宝くじファンA:
売り場に来たほうが当たるかなって気がするので。

宝くじファンB:
(並んでる間に)夢をみるとか、そういう楽しみもあるので。


総務省はチャンスセンターなどの宝くじ売り場存続については、各現場の“経営判断になる”と説明、すぐになくなることはないと話している。


(「プライムニュース イブニング」10月23日放送分より)