ボイスチャットやゲームをやらせない「親の判断」が必要な場合も…

名古屋市に住む11歳の女子児童を東京に連れていき、自宅に泊まらせるなどしたとして9月、20歳の男が逮捕された。男は女子児童とオンラインゲームで知り合ったと供述している。オンラインゲームに潜む危険性について、専門家に話を伺った。

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警察によると、東京・葛飾区の運送業、長谷野一星容疑者(20)は、名古屋市内に住む11歳の女子児童を新幹線で東京に連れていき、自宅に宿泊させるなどした未成年者誘拐の疑いが持たれている。

9月25日夜、女子児童の父親が行方不明届を出し、警察は駅の防犯カメラなどから長谷野容疑者を特定。翌朝、女子児童と自宅にいるところを見つけ、現行犯逮捕した。
長谷野容疑者は調べに対し容疑を認めていて、女子児童とは「オンラインゲーム」を通じて知り合ったと供述している。

今回のように、オンラインゲームを通して子供が事件に巻き込まれるケースが増えている。成蹊大学客員教授でITジャーナリストの高橋暁子さんに話を伺った。

別の事件の例では2019年、大阪市の当時小学6年生の女の子が行方不明になり、栃木県で保護されて、当時35歳の男が未成年者誘拐の疑いで逮捕された。
また同じ年、香川県の当時23歳の女が、福岡県に住む当時小学6年生の男の子を自宅に呼び寄せ、強制性交などの疑いで逮捕された。
どちらのケースも、同じオンラインゲームで出会ったという。

このゲームは100人近くが同時に対戦する、いわゆる「サバイバルゲーム」。武器などを調達しながら相手を攻撃し、最後まで生き残ることを目指すというゲームで、スマートフォンやパソコンなどで無料でダウンロードでき、利用者は世界中にいる。
敵が100人近くいて簡単には勝てないため、多くの人が「仲間を組んで」プレイするそうで、ここがポイントとなる。

仲間になると「ボイスチャット」という、離れた人とも音声会話をしながらプレイできる機能がある。ボイスチャットにより、知らない人とも話しながら一緒にゲームができて、プレイしていくうちに相手が助けてくれたりすると「頼りになる」「信用できる」といった感情が芽生え、仲間意識を持ってしまうという。

SNS上で一緒に遊ぶ仲間を募集する人が多く、女性ユーザーが募集をかけると、男性ユーザーを中心にたくさんの申請があり、中にはナンパ目的の人も多いとのこと。
こうしたことで知らない人同士が安易につながり、一緒に対戦して心を許してしまうそうだ。

子供たちは、友達に会うような感覚で会いに行ってしまうケースが多く、事件に巻き込まれる危険性がある。また最近はコロナ禍で、自宅でオンラインゲームをする時間が長くなった子供が増えていて、こうしたトラブルは後を絶たない。

高橋教授は、「オンラインゲームをきっかけとした事件が増え、危険と隣り合わせであることを親が子供に伝えたり、知らない人とは仲間になってチームプレイしないといったルールを決めるなど、親子で日頃から話し合うことが大切だ」と話す。

また、親がしっかり見守れない場合は、ボイスチャットやゲームそのものをやらせない選択肢も考えるべきとしている。

(東海テレビ)